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「失業手当」を受け取ると年金が「停止」になるって本当? 要件を確認!

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月26日 2時30分

「失業手当」を受け取ると年金が「停止」になるって本当? 要件を確認!

60歳で定年を迎え、再就職を考えている場合、失業手当を受給しながら再就職先を探すことも選択肢の1つです。しかし、失業手当を受給すると、年金が停止してしまう場合があります。そこで本記事では、失業手当を受給した場合に支給停止になる年金について解説します。

失業手当と老齢年金

雇用保険の基本手当(いわゆる失業手当)は、雇用保険の被保険者が離職した場合に、再就職先を早期に見つけるために支給される手当です。しかし、老齢厚生年金を受給していた人が60歳から65歳までの間に失業手当を受給してしまうと、老齢厚生年金の受給が停止します。失業手当と老齢厚生年金は同時に受給できないとされているからです。
 

60歳から受け取れる年金

基本的に年金は65歳から受給が始まります。しかし、特別支給の老齢厚生年金や繰上げ受給を選択した場合は60歳から年金を受け取ることが可能です。
 

特別支給の老齢厚生年金

特別支給の老齢厚生年金は、昭和60年に年金の受給開始が60歳から65歳に改正されたことによって生じたずれを埋めるためにできた年金です。
 
男性の場合は「昭和36年4月1日以前生まれの人」、女性の場合は「昭和41年4月1日以前生まれの人」が対象で、老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、厚生年金保険等に1年以上加入していることが要件となっています。これらの要件を満たしたうえで、生年月日に応じた受給開始年齢に達すると受け取ることができます。
 
しかし、特別支給の老齢厚生年金を受け取っている人が、ハローワークで求職の申し込みをしてしまうと受給が停止してしまいます。失業手当を受け取っているかは関係なく、ハローワークに求職の申し込みをしただけで受給が停止するので、注意してください。
 

年金の繰上げ受給

年金は65歳からの受給が基本ですが、60歳から65歳までの間に繰り上げて受給することも可能です。繰り上げて受給した場合、1ヶ月あたり0.4%減額されますが、65歳よりも早く年金を受け取れるメリットがあります。
 
年金の繰り上げをする場合は、原則として老齢基礎年金と老齢厚生年金を同時に繰り上げなければいけません。片方のみを繰り上げる、ということはできないので注意しましょう。
 
また、老齢厚生年金の繰上げ受給と失業手当は同時に受け取ることができません。同時に繰り上げた老齢基礎年金については支給が停止しないので、覚えておいてください。
 

失業給付と年金は調整される

年金が支給停止される期間は、求職の申し込みをした月の翌月から失業手当の受給期間が終了した月までです。そのため、失業手当の受給期間が終了すれば、年金の受給が再開されます。また、失業手当は失業認定をしていない月は受給がありません。このような失業手当の受給がない月については、その月に応じて年金を受給できます。
 

事後清算

失業手当を受けた日が1日でもあった月に関しては、年金の受給が停止します。そのため、月をまたいて失業手当を受けてしまうと、月をまたがずに済んだ人と年金の停止期間が異なる場合が生じてしまうので、この場合は事後清算としてさかのぼって調整されます。
 

失業手当の受給は慎重に考えましょう

失業手当は再就職先を探すうえで、大きな支援となる手当です。しかし、特別支給の老齢厚生年金や年金の繰上げ受給を考えている場合は、失業手当を受給するかどうかを慎重に検討しましょう。失業手当を受給したほうがメリットのある場合も考えられます。まずは年金事務所や年金の専門家に相談するようにしましょう。
 

出典

ハローワークインターネットサービス 基本手当について

日本年金機構 雇用保険の給付を受けると年金が止まります!

日本年金機構 年金の繰上げ受給

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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