1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

年収400万で子どもを持つのは「ぜいたく」ですか? 国はどう支援してくれますか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月27日 10時20分

年収400万で子どもを持つのは「ぜいたく」ですか? 国はどう支援してくれますか?

子育てにかかる最も大きな資金的負担は教育費でしょう。文部科学省による教育費負担の調査結果では、「子ども1人が大学卒業までにかかる教育費は全て国公立でも約800万円」となっています。これを知ると、「子どもを育てること=ぜいたく」と感じてしまうのも仕方ないのかもしれません。   世帯年収が低ければなおさらです。そのため、国は現在少子化対策を進めています。本記事では、子育てにかかる費用や受けられる教育費の支援について解説します。

大学卒業までにかかる教育費は全て国公立で約766万円

文部科学省の調査によると、子ども1人が大学卒業までにかかる平均的な教育費は図表1のとおりです。全て国公立で約800万円、全て私立で約2200万円となっています。これは、1人暮らしの下宿費や住居費などは除いた金額である点に注意しましょう(図表1)。
 
図表1


文部科学省 教育費負担
 

2022年度は約816万円

図表1は2010年の資料であることから、2021年の資料から最新の学費を計算してみます。まず、幼稚園から高校卒業までの15年間の教育費は図表2の通りです。保育料無償化によって幼稚園費用は減少していますが、それ以外は増えていることが分かります(図表2)。
 
図表2


文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します
 
国立大学の学費は文部科学省によって定められており、基本的に学部ごとの差はなく年間53万5800円です。入学時のみ負担となる入学金28万2000円を追加すると、4年間で242万5200円となります。
 
図表2で全て公立の場合の合計574万4201円に242万5200円を加えると816万9401円で、図表1の全て国公立の場合の766万4922円より約50万円増えていることが分かります。
 

子育て世帯が受けられる教育費支援

子どもを育てるにはお金がかかります。国から以下のような支援があるので、保護者は全額を負担せずにすみます。
 

児童手当

児童手当は、中学卒業までの子どもに給付されます。金額は所得によりますが、原則として3歳未満に月1万5000円、3歳から中学卒業までは月1万円となっています。振り込まれた金額をそのままためておくだけで、200万円程度の貯金ができます。
 

保育・義務教育の無償

幼稚園、保育園、認定こども園などを利用する3歳から5歳までの保育料は無償です。また、小学校、中学校の9年間の義務教育についても授業料は無償となっています。
 

高等学校等就学支援金制度

高校の授業料の一部、または全部を給付してもらえます。世帯年収が約910万円未満の世帯の生徒が対象となっており、該当する世帯は多いでしょう。
 

高等教育の修学支援新制度

大学、短大、高等専門学校、専門学校などの学生へ向けて、2020年4月から新しい給付型の奨学金、授業料などの減免制度がスタートしています。
 
世帯年収に応じて3段階の支援額が定められており、例えば世帯年収380万円の4人家族の学生が、自宅外の私立大学に通う場合には年額で給付型奨学金が約30万円、授業料減免が約23万円受けられます。
 

まとめ

子どもにかかる教育費は保護者にとって大きな負担となりますが、制度を利用できれば軽減されます。少子化対策が急務となっていることからも、支援が今後さらに手厚くなっていくことも考えられます。将来的には年収にかかわらず、子どもを望む人が金銭的な不安なく育てられる世の中になることが望ましいですね。
 

出典

文部科学省 教育費負担
文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します
内閣府 児童手当制度のご案内
内閣府 幼児教育・保育の無償化概要
文部科学省 高等学校等就学支援金制度
文部科学省 高等教育の修学支援新制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください