連休中に「墓じまい」を考えています。祖父に納得してもらうためにはどう説明すべきでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2023年5月2日 10時20分
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墓を継ぐ跡継ぎがいない、都会へ転居したので田舎にある墓を継いで守ることができないなど、さまざまな理由で「墓じまい」が行われています。 しかし、これまで墓を継いできた家族にとって「墓じまい」は受け入れがたいのではないかと心配しつつ、「墓じまい」の準備をしている人もいるのではないでしょうか。実際に「墓じまい」をするうえで必要なことや注意点、費用がどれくらいかかるのかなどを調べてみました。
「墓じまい」とは
一般的に「墓じまい」とは、今ある墓石を解体し、撤去したあとさら地に戻して、墓地の管理者に使用権を返還することをいいます。そして、それまで墓に納めていた遺骨は、別の場所で供養しなければなりません。しかし、そこに至るまでには必要なことや手続きの数々があります。
「墓じまい」の手順
まず、「墓じまい」をすることを親族間で相談し、同意や理解を得ておく必要があります。墓を継ぐ人が今後のことを考えた結果、「墓じまい」を決めたのだとしても、その他の親族の理解が得られない場合があるからです。原因としては、参る墓が無くなってしまうこと以外にも、改葬後の供養の方法(近代的なロッカー式納骨堂や散骨など)への抵抗感、供養をする場所が遠方になってしまうことなどが考えられます。
次にするのが改葬の手続きです。まず、墓の管理者である寺院や霊園に「墓じまい」をしたいと連絡し、埋葬証明書を発行してもらいます。同じように、新たな埋葬先(永代供養をしてくれる施設や納骨堂など)の管理者にも受入証明書を発行してもらいます。
この2通の証明書を併せて、墓地がある市区町村に改葬許可申請書を提出すると、改葬許可証が発行されますが、地域によって違いがあるので事前に確認しておいた方が良いでしょう。ただし、改葬せずに散骨や手元供養にする場合は改葬許可証の必要がないこともあります。
そして、墓石の解体と撤去を石材店に依頼します。工事の日程が決まれば、その日に合わせて閉眼供養を行い、遺骨を取り出して解体工事をしてもらいます。墓石だけでなく土台もすべて解体し、さら地にして管理者に返還すれば「墓じまい」は終了です。その後、遺骨は新たな埋葬先へ納め、開眼供養を行います。
「墓じまい」にかかる費用
「墓じまい」にかかる費用は、主に墓石の解体と撤去にかかる費用、閉眼供養などの寺院にかかる費用です。墓石の解体と撤去費用の相場は、おおよそ1平方メートルあたり10万円前後だといわれています。閉眼供養に対するお布施は、地域や寺院によっても異なり、おおよそ3~10万円ぐらいが相場です。
また、寺院の墓地を「墓じまい」して新たな埋葬先に移る場合、離檀料が必要になる場合があります。寺院によっては納めている遺骨の数や年数で金額を設定していて、一定金額を請求されることもあるようですが、相場としてはおおよそ10~20万円ぐらいです。ただし、寺院が管理する永代供養塔などの施設があれば、離檀することなく永代供養に切り替えるという選択もできます。
そして、新たな埋葬先にかかる費用が別途必要となります。寺院の永代供養や永代供養ができる霊園、樹木葬、散骨など、さまざまな供養の方法があるので、これからの生活スタイルなどを考慮して選択しましょう。
よく相談して決めることが大切
少子高齢化や過疎化、生活スタイルの変化などによって、昔からのスタイルでお墓を継いで守っていくというのは、難しい時代になっているのかもしれません。少子化によって、1人で何基も守っていく墓を持っているという人も少なくないのではないでしょうか。そして、過疎化や高齢化によって田舎の墓は参りにくいというのも実情です。
しかし、昔ながらの考え方でこれまでお墓を守ってきた人や、墓参りをしていた親族にとって、お墓は家族の象徴ともいえます。
「墓じまい」をすることに抵抗があるという心情もくみつつ、どうして「墓じまい」をしたいのか、「墓じまい」をしたあとどのように供養していくつもりなのかを伝え、関係者の理解を得ることが大切です。後々遺恨が残らないようにしっかりと相談して、それぞれの状況に応じた「墓じまい」を考えてみてはいかがでしょうか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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