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スーパーで買った「イチゴ」の底がカビていた…交換や返金は可能でしょうか? 気づかなかった自分の責任ですか…?

ファイナンシャルフィールド / 2023年5月6日 10時20分

スーパーで買った「イチゴ」の底がカビていた…交換や返金は可能でしょうか? 気づかなかった自分の責任ですか…?

スーパーで買って楽しみに持ち帰ってきたイチゴなのに、よく見てみたらパックの底にある一部のイチゴがカビていたらショックでしょう。その場合、店に申し出て、ちゃんとしたイチゴと交換したり、返品と返金を求めたりすることはできるのでしょうか。それとも、カビが生えたことに気づかなかった客の責任になってしまうのでしょうか。本記事では、購入したイチゴにカビが生えていた場合の対応について解説します。

常識的な感覚の店ならイチゴの返品・交換に応じてくれる

現代では、ほとんどすべての小売店で、不良品の返品や交換に応じることまで含めて、サービスの一環としています。パックされたイチゴの中に、カビの生えたものが混じっていた場合、食用にすることは普通できないと考えるべきです。そして、カビがついたイチゴだけでなく、その1パックすべてのイチゴが消費者にとって感情的に食べられなくなった不良品と捉えるのが常識的でしょう。
 
また、パックが透明プラスチックでできているとはいえ、買う前に裏返して、底のイチゴに異常がないか確認する義務まで、客は負っていません。つまり、カビの生えたイチゴが混じっている事実に気づけなかった客の責任というよりも、そのようなイチゴを売り場に並べてしまった店側の責任なのです。
 
実際、客のほうからクレームを申し出れば、イチゴ1パック全体の返品・交換に応じてくれる店がほとんどでしょう。クレームは拒絶するよりも誠実に対応したほうが、その客がファンになってくれる可能性があると、多くの店は心得ているからです。ただし、確かにその店で買った不良品であることを証明するため、購入した際に受け取ったレシートと、カビの生えたイチゴの現物を持参する必要があります。生鮮食品なので、返品・交換の申し出は早いほうが効果的です。なお、店舗によっては返品・交換に関するルールが異なる場合がありますので、念のため事前に確認を取っておいたほうがいいです。
 

万が一、イチゴの返品・交換を拒否されてしまったら?

もし、店舗側が理由をつけて、イチゴの返品・交換を拒否してきたら、普通は「数百円だし仕方がない」と考えるのではないでしょうか。ただ、法律上はカビが生えたイチゴを販売したことが事実であれば、民法562条1項が規定する「引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる」場合にあてはまります。
 
買い主は売り主である店舗に対し、「代替物の引渡し」としてイチゴの交換を求める権利がありますし、売買契約の解除(民法540~545条)としてイチゴを返品し、支払った代金を返すよう求めることもできます。
 

もっと高額の商品でも基本的には同じ結論

今回は「カビの生えたイチゴの返品・交換」という問題でした。スーパーのイチゴであれば、せいぜい数百円ぐらいの話です。多くの人は、カビの生えたイチゴの返品や交換を店から拒否されても、弁護士に依頼したり裁判に訴えたりして返品や交換を強制することはしないでしょう。しかし、もっと高額の商品、例えば、購入した車や家に不具合が見つかった場合も、本記事で紹介した結論と基本的には同じです。被害額が大きければ、法律的な手続きを使っても返品や交換を求めるべき場面があるかもしれません。この機会に、頭の片隅に置いておくことをおすすめします。
 

出典

e-Gov法令検索 民法

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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