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集めていた骨董品も相続税の対象? 全部価値を調べるの? 数年後に高値と分かった場合は?

ファイナンシャルフィールド / 2023年5月9日 3時30分

集めていた骨董品も相続税の対象? 全部価値を調べるの? 数年後に高値と分かった場合は?

相続は「争族」へと発展する場合があり、早いうちから対策を採っておくことが大切です。中でも現金が少なく、不動産があるケースでは争族となる可能性が高くなります。   では、相続財産に美術品や骨董品のような、すぐには価値が分からない財産があった場合はどう対応すればいいのでしょうか?

被相続人が集めていた美術品や骨董品は相続税の対象?

相続では現金や不動産が注目されがちですが、相続税の課税対象となるのは、被相続人が亡くなった時点で所有していた経済的価値のある財産全てになります。
 
故人に複数の相続人がいれば、当然、遺産分割を行うことになります。家や土地であれば、相続税を算定する際の評価額は比較的すぐに分かりますが、趣味で収集していた美術品や骨董品など、すぐに価値が分からない財産もあります。
 
美術品や骨董品は本物か偽物かという問題もあるため、専門業者などに鑑定や評価をしてもらう必要があるでしょう。相続財産に美術品や骨董品が多い場合、中には思わぬ価値があるものが含まれているかもしれませんので、すべてを鑑定することが大切です。
 
鑑定した結果、ほとんど価値がないものであれば、家財一式として相続財産にしてもいいと考えられます。
 
美術品や骨董品については、できれば生前に鑑定を行い、鑑定書などを作っておくと、相続が発生した際に遺産分割の対象とするのか、家財として処理するのか決めやすくなります。
 
また、相続人となる方が美術品や骨董品に興味がなく、相続したくないというのであれば、すべて売却して現金化し、相続時に遺産分割を行うという方法も考えましょう。
 

相続の数年後に実は高価な骨董品と分かったときには

相続があったときの骨董品などについて、それほど高額なものではないと思って家財一式として相続税の申告を終えたが、数年後に鑑定を依頼した結果、実は高価なものがあった場合、あらためて申告する必要はあるのでしょうか?
 
本来、相続税の申告および納税の期限は、相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内になりますが、上記のようなケースでは修正申告が必要です。
 
修正申告により相続税が発生した場合には、本来の納付期限の翌日から修正申告した日までの日数に応じた延滞税が課されることになります。
 
ただし、相続税は申告期限(相続発生の10ヶ月後)の翌日から5年を経過すると時効となり、国が相続税を徴収する権利はなくなります。
 
相続税の申告期限から5年以内に、相続財産の中に価値のある骨董品などが含まれていたことを知っていたとしても、修正申告を行わず、時効を待てばいいのではと考える人もいるかもしれません。
 
しかし、税務署は被相続人の相続財産などについて相続税の申告や納付後も調べているため、税務調査が入ることもあります。
 
税務調査で指摘があると修正申告を求められますが、故意に申告をしていないことが明らかなケースなどでは、過少申告加算税や無申告加算税、重加算税など、修正申告による延滞税よりも高い税率のペナルティーが課せられる可能性もあるので注意が必要です。
 

まとめ


 
相続では被相続人のすべての財産を評価し、お金に換算したものを遺産分割します。例えば不動産のように現物の財産を相続するという場合は、不動産の評価額を相続したということになりますが、美術品や骨董品のように専門家でなければ評価が難しい財産などでは、思いのほか高価なものがあったり、実は偽物で価値がなかったということもあります。
 
相続が発生した際に骨董品などの価値を調べるために支払った費用は、相続時に相続財産から控除できる費用には充たらないため、相続人の自己負担になってしまいますが、後から相続税の修正申告を行うことになったり、ペナルティーを受けないために鑑定を行っておくことも大切です。
 
執筆者:吉野裕一
夢実現プランナー

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