夫の毎月の生命保険料が負担です。損せず見直す方法はありますか?
ファイナンシャルフィールド / 2023年5月9日 6時0分
保険には車両などの物品を対象とした損害保険と人を対象とした生命保険があります。生命保険に契約者の死亡だけでなく、高度障害や医療保険やがん保険といった特定の傷病もカバーしています。 1つの契約でさまざまな保険効果を得られますが、仕組みが複雑になり保険料が高額になってしまうこともあります。 本記事では保険料を見直すタイミングとポイントについて解説していきます。
保険の目的は損失に備えること
損害保険の保険金は基本的に「実損てん補」となっているため、その物品の価値が契約すべき保険金の額となります。
一方、生命保険ではその人がおかれている状況によって必要な保険金が異なるため、高額な生命保険契約を結ぶこともできます。しかし、高額な保険金で契約した場合や幅広い傷病をカバーするためにさまざまな医療保険・医療特約を付けていると生命保険料負担も大きくなっていきます。
このため、契約者の状況に応じて保険内容を定期的に見直していくことが保険料節約のポイントです。
損をしない生命保険の見直し方
生命保険の保険料は、貯蓄部分と生命保険金の支払いに回る純保険料、保険会社の報酬となる付加保険料で構成されています。付加保険料の違いにより同じ保険内容でも保険料が変動するため、他の保険会社に見積もりをとり、より安い保険契約に乗り換えるとよいでしょう。
また、保険料が高額な場合は貯蓄部分を含んだ契約となっている可能性があります。生命保険の契約見直しの際、貯蓄部分を利用した「契約転換」を選んでしまうと、月々の保険料負担は減るかもしれませんが、将来受け取る貯蓄部分を切り崩しているだけですので、結局はご自身が負担することになります。貯蓄部分のある生命保険を乗り換える場合は、可能であれば貯蓄部分は払い済み保険にするとよいでしょう。
払い済み保険では、特約部分はなくなりますが、以後の生命保険料負担なしで生命保険の主契約と貯蓄部分を維持することができます。もし、主契約のみでは保障内容が不安な場合は、保険料の安い掛け捨ての定期生命保険などの検討をおすすめします。
生命保険の見直しタイミングは?
もし、健康状態などで生命保険の乗り換えが難しい場合は保険金額の見直しを行いましょう。
基本的に生命保険の保険金の額は、契約者が死亡などの保険金支払事由が発生した時点で、今後稼げるであろう収入額で契約することになります。今後稼げるであろう収入額は、年齢を重ねるに従い、徐々に減少していきます。このため、必要な保険金額もともに減少していきます。
時間経過以外にも子どもの独立やマイホーム購入時の団信への加入といった世帯構成などに関する変化も保険金額を見直すタイミングです。
生命保険を長期間見直しておらず、負担が重くなってきた場合などには今後の生活に必要な保険金額・保障内容に合うように生命保険契約を見直していくとよいでしょう。
まとめ
生命保険の保険料負担が高額な場合、付加保険料の安い保険会社を選んで契約することで保険料を抑えることが期待できます。
また高額な保険料の中には貯蓄部分が含まれている可能性があるため、この貯蓄部分の取り扱いに注意し、場合によっては以後の保険料負担なしで主契約を維持できる払い済み保険とすることを検討してみてはいかがでしょうか。もし主契約のみでは保障内容に不安を感じるのであれば保険料の安い掛け捨ての定期生命保険などを利用するとよいでしょう。
生命保険は必要な保険金額が年齢や家族構成などの要因によって刻々と変化する性質があります。保険料負担が大きいのであれば、必要保障費の変化に応じて保障金額を減額して保険料を安くするなど契約内容の見直しをおすすめします。
執筆者:菊原浩司
FPオフィス Conserve&Investment代表
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