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高校生の「医療費助成」がスタート! 東京都で始まった医療費助成制度「マル青」について解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年5月9日 10時30分

高校生の「医療費助成」がスタート! 東京都で始まった医療費助成制度「マル青」について解説

これまで東京都では、乳幼児医療費助成制度、通称「マル乳」や、義務教育就学児医療費助成制度、通称「マル子」があり、中学生までの医療費が助成されてきました。   そして、東京都はさらに2023年4月から、高校生等医療費助成制度、通称「マル青」を導入しました。本記事では、マル青とはどんな制度なのか、解説します。

高校生等医療費助成制度「マル青」とは

東京都でサービスが始まった高校生等医療費助成制度の対象となるのは、高校就学期である15歳の4月1日から18歳の3月31日までの子どもを養育している親などです。「高校生等」という名称ではあるものの、子どもが高校在学中か否かは問われません。
 
また所得要件は区市町村によって異なるため、助成を受ける際に窓口で確認する必要があります。もし高校就学期に当たる子どもに養育者がおらず誰からも監護されていなければ、区市町村が認めることで子ども本人が助成を受けられます。
 
ただし、養育している高校生などが「国民健康保険などの医療保険に加入していない」「生活保護を受給している」「児童養護施設などに措置によって入所している」場合は、助成対象外となるため注意が必要です。
 
東京都の区市町村で受けられる医療費助成制度をまとめると図表1のとおりです。
 
図表1


東京都福祉保健局 乳幼児医療費助成制度(マル乳)、義務教育就学児医療費の助成(マル子)、高校生等医療費の助成(マル青(あお)) より筆者作成
 

マル青の助成内容の注意点

マル青には注意点もあります。対象となる高校就学期の子どもに関する医療費のうち、国民健康保険などの「医療保険の自己負担分」を助成します。すべての医療費が助成されるわけではなく、入院時と通院時の費用は、自己負担分になるため注意が必要です。
 
入院時の場合、マル青の適用があれば負担するのは食事療養標準負担額のみとなるため、ほとんどが無料となります。通院時であれば、通院1回につき最大200円までの負担となり、調剤や訪問介護の費用はかかりません。なお区市町村によっては窓口負担がないところもあります。
 
マル青で助成対象となる範囲は、医療保険の対象となる医療費や薬剤費などであり、医療保険の対象にならない健康診断や予防接種、差額ベッド代、健康保険組合などから支給される高額療養費、他の公費医療で助成される医療費なども対象外です。
 
医療費助成は、保険適用される医療機関において保険証とマル青の医療証を提示して受診すれば受けられます。もし東京都以外の医療機関で受診した場合や、東京都以外の国民健康保険に加入していた場合、一度自己負担分を窓口に支払った後、その領収書を住所地がある市区町村に申請することで医療費助成となります。
 

マル青は東京都以外に広がる可能性も

マル青は東京都のみの制度ですが、マル乳やマル子と同様に、今後は他の地域にも広がる可能性があります。
 
高校就学期の子どもを持つ家庭は、大学への進学も控えているため何かとお金がかかってくる時期です。マル青にとって高校就学期の子どもに関する医療費負担が軽減されれば、家計の負担も幾分か減らせるでしょう。
 

出典

東京都福祉保健局 高校生等医療費の助成(マル青(あお))
東京都福祉保健局 乳幼児医療費助成制度(マル乳)
東京都福祉保健局 義務教育就学児医療費の助成(マル子)
 
執筆者:古田靖昭
二級ファイナンシャルプランニング技能士

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