定期預金って、積み立てる預金じゃないの? 定期預金はどんな預金?
ファイナンシャルフィールド / 2023年5月10日 4時30分
定期預金という言葉はよく聞きますが、普通預金とどう違うのか、普段あまり意識していない方も多いのではないでしょうか? 本記事では、定期預金にはどういう特徴があり、普通預金とどう違うのかについて説明します。あわせて定期預金のメリット、デメリットを紹介して、資産運用にどう活用すればよいのか、ということをみてみましょう。
定期預金とはどんなもの、定期積立預金とどう違うの
定期預金の特徴をほかの預金と比較してみます。
定期預金
定期預金は、1ヶ月から10年程度まで期間を決めて預け入れる預金のことです。預入期間は銀行ごとに異なっており、固定金利と変動金利があります。
普通預金と比べると金利が高く、預入期間が長いほど、また、大口預金になると金利も高くなる傾向があります。
定期積立預金
定期積立預金は、住宅購入や教育、旅行などの目的のため、毎月一定額を積み立て、あらかじめ決めた目標額に達したら定期預金として据え置くものです。普通預金から自動的に振り替えて積み立てることができます。資金が必要になった場合は、積立金の一部を引き出すことができます。
普通預金
私たちに身近な普通預金は、買い物や電気、水道などの光熱費、電話代など生活費の支払いなどのために、日常的にATMなどで出し入れするための預金です。また、年金、退職金、さまざまな給付金の振り込みにも一般的に使われます。
いつでも出し入れ自由で、変動金利が適用され、満期はありません。
定期預金のメリットとデメリット
つぎに、定期預金のメリット、デメリットをみてみましょう。
メリット
大きなメリットは3点あります。
まず1点目は、普通預金よりも金利が高いことです。ただし、現在のような低金利時代では、普通預金に比べたアドバンテージは以前より相対的に低くなっています。また、銀行によって金利に違いがあるため、銀行選びも大切です。
続いて2点目は、預金保険の対象になることです。万が一預金した銀行が破綻しても、元本1000万円および利息を預金保険機構が保証してくれるものです。ただし、1銀行で普通預金などと合わせて1000万円です。預金が保護されるためには、1000万円を超える預金は複数の銀行に分散しておく方が無難です。
3点目は、さまざまなラインアップから希望の預入期間を選べることです。
デメリット
定期預金のデメリットを2点説明します。
まず、1点目は満期まで出し入れできないことです。どうしても資金が必要な場合、中途解約しなければなりません。この場合は、普通預金と同程度の金利の適用になります。このため、満期まで出し入れする必要がない余裕資金を預け入れるようにしましょう。
2点目は、普通預金と比較して金利が高いといっても、収益性が低いことです。現在は物価が上昇していますが、その上昇率に比べて金利が低ければ、実質的には資金が目減りします。もしも収益性を第一に考えて、手持ち資金を大きく増やしたい場合にはほかの選択肢がいいでしょう。
結局どうお金を運用すればいいの?
現在の定期預金の金利は高くないので、資産形成を考える場合は、債券、投資信託、株などが候補になります。
債券は国や企業が資金を調達するため発行する有価証券で、償還日に元金は戻り、利息を受け取ることができます。債券の価格は変動し、価格が上昇した時点で売却もできます。投資信託は、投資家からの資金をまとめてファンドを組み、ファンドマネジャーが株や債券などで運用し、収益を投資家に分配するものです。
株は証券取引所を通して売買しますが、もちろん元本保証はありませんので、リスクは大きくなります。株の売買では、損失を出さないようにきちんと調べてから投資するなど十分なリスク管理が必要です。
定期預金の特徴を知ってあなたに最適なポートフォリオを考えよう
定期預金は、バブル期には金利は6%程度あり、安全、確実な資産運用手段として非常に魅力的な金融商品でした。しかし、現在のような低金利時代には、以前のような資産形成に役立つ金融商品としての魅力はすっかりなくなっています。
ただ、普通預金と比較すると金利は高いので、余裕資金は相対的に金利が高い金融機関を選んで定期預金にしておくといいでしょう。満期まで引き出せないので、手持ち資金を消費してしまいがちな方には賢明な選択肢になるかもしれません。
その一方で、資産形成をしたいと考える方には、収益性が高い債券や投資信託の方がいいでしょう。
一般的に、金融商品はリスクとリターンがあります。リスクとリターンの捉え方によって元本保証が確実な商品と債券、また、ハイリスク・ハイリターンの株などの商品をどういう配分にするのか適切なポートフォリオを考えて、資産を増やしていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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