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住宅ローン完済が「73歳」って危険ですか? 定年後も働けば大丈夫でしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年5月14日 10時10分

住宅ローン完済が「73歳」って危険ですか? 定年後も働けば大丈夫でしょうか?

住宅ローンの借り入れは高額になる場合が多く、返済期間が30年や35年といった長期間におよぶことも珍しくありません。そのため、契約者の年齢によっては、完済時年齢が退職時期を超えてしまい、不安を感じる人もいるのではないでしょうか。   そこで、今回は住宅ローンの完済時年齢が73歳になってしまった人を想定して、老後の家計収支や理想の完済時年齢について紹介します。

老後資金が十分にない場合は退職後に働かないといけない可能性も

まずは、老後の家計収支から73歳まで住宅ローンの支払いを続けても大丈夫か、考えていきましょう。老後の家計収支を考える上で参考になるのが、総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」です。それによると、平均的な「65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)」の実収入は毎月24万6237円、消費支出は毎月23万6696円となっています。
 
ただし、それぞれの内訳を見てみると、実収入のほとんど(22万418円)は社会保障給付、つまり年金が占めています。年金受給額の算定方法は自営業者やフリーランスなどが加入する国民年金とサラリーマンが加入する厚生年金で異なるため、すべての人がこの金額を受給できるわけではありません。
 
将来的に受け取れる年金額が当該資料の平均値よりも少ないことが予想される人は、家計が赤字になる可能性があります。
 
また、消費支出の内訳を見ると、そもそも住居費はわずか6.6%(1万5578円)しか占めていません。これは調査者対象者の92.5%が持ち家であることが大きく影響しており、ほとんどの人が老後に住宅ローンを残していないと考えられます。
 
仮に上述した65歳以上の夫婦高齢者無職世帯が毎月10万円の住宅ローンを73歳まで返済し続ける場合、消費支出は32万円ほどになり、毎月約7万5000円の赤字です。73歳までこの状況が続くと720万円ものお金が足りない計算になるので、老後資金によほど余裕がある人以外は退職後も住宅ローン完済まで働いたほうがよい場合が多いでしょう。
 

理想は65歳までに完済すること

上述したように、総務省統計局の資料からは退職後に住宅ローンが残っている人は、毎月の家計が赤字になる可能性が高いことが分かりました。仮に老後も働くつもりであったり、老後資金に余裕があったりする場合は必ずしも危険ではないものの、基本的に住宅ローンは65歳までの在職期間中に返済するのが理想です。
 
とはいえ、住宅ローンを契約するときの年齢によっては、毎月の返済額との関係上、完済時年齢がどうしても65歳を超えてしまう場合もあるでしょう。そのようなときは、繰り上げ返済を頭に入れておくことが重要です。
 
例えば、住宅金融支援機構の「2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」によると、新規借入時の平均的な返済期間は26.7年なのに対して、借り入れから完済までの平均的な返済期間は15.7年でした。
 
つまり、多くの人が当初の返済期間から10年程度短縮して完済しているわけです。住宅ローンの完済時年齢が退職時期を過ぎてしまう人は、繰り上げ返済できるように、日ごろから家計を上手にやりくりすることをおすすめします。
 

住宅ローンを組む予定の人はしっかりとシミュレーションをしておこう

住宅ローンの予算や返済期間は契約者の収入や支出、どのようなライフプランを描いているかによって異なるので、一概にどれぐらいがいいかを言うことはできません。ただし、老後に得られる収入は一般的に現役時代よりも低くなるので、住宅ローンは65歳までに完済するのが理想です。
 
これから住宅ローンを組む予定の人は、「完済時年齢が何歳になるか」や「繰り上げ返済ができるか」などを事前にしっかりシミュレーションしておきましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要
住宅金融支援機構 2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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