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「テストが100点ならお小遣い」がダメな理由とは? 子どもの「やる気スイッチ」をうまく押す方法を解説!

ファイナンシャルフィールド / 2023年5月15日 10時40分

「テストが100点ならお小遣い」がダメな理由とは? 子どもの「やる気スイッチ」をうまく押す方法を解説!

「テストで100点を取ったら、おこづかいをあげる」 と1度は言ったことのある保護者の方も多いのではないでしょうか。子どもに勉強をさせるために、やりがちな行動ですよね。   しかし、この方法は自発的な学習を阻害する要因にもなりかねません。今回は、「テストで100点を取ったらおこづかい」がダメな理由について解説します。

何かとかかる教育費

「子どもにはしっかりとした教育を受けさせたい」 そう思う一方で、大学卒業までに必要となる教育費に不安を隠せない人も多いのではないでしょうか? なるべく、国公立の学校に通ってもらえれば、保護者としても助かりますよね。
 
その代わり、ある程度の成績が必要です。「それ以前に、うちの子は大丈夫なのか?」 子どもの成長にいろいろと考えることがありますが、とにかくまずは、子どもが自発的に学習をしてくれることがとても重要になります。
 

「テストで100点を取ったらおこづかい」がダメな理由

「テストで100点を取ったらおこづかい」がダメな理由について、経営学におけるモチベーション理論を基に解説します。
 

外発的動機づけと内発的動機づけ

何かの行動が金銭的な報酬に起因する場合は「外発的動機づけ」と呼ばれます。一方で、好奇心や達成感など、行動すること自体が目的になる場合は「内発的動機づけ」と呼ばれます。「テストで100点を取ったらおこづかい」は、外発的動機づけということになります。
 

外発的動機づけのデメリット

外発的動機づけも効果がないわけではありません。短期間では一定の効果があります。「もうすぐボーナスの支給があるから頑張るか」 というように、賞与前に仕事のやる気が出たなんてことはありませんか? しかし、結局長続きしないということも実感しているかもしれません。
 
外発的動機づけでは、人は長期的にモチベーションを維持できないのです。やはり、心のどこかで無理やりさせられていると感じていると、なかなか自ら進んで勉強はできないものです。
 

大事なのは内発的動機づけ

一方で、大事なのは内発的動機づけです。勉強すること自体が目的になるので、長期的に自発的な学習となるのは当然ですね。
 
それでは、どのようにすれば内発的動機づけにつながるのでしょうか。ここが一番肝心なところですが、子どもが「何に楽しさを覚えるか」は個人差があります。そこで、まず子どもが好きな科目を勉強しているときに、「勉強していてえらいね」と勉強していること自体をほめるのが効果的です。
 
また、達成したと感じることも内発的動機づけにつながりますので、「もうこのテキストを終わらせたの? 早いね」など、達成感につながる物理的なモノ(この場合であれば解き終わったテキスト)を示しながら、達成したことをほめるという方法も効果的です。
 
いずれも、「ほめる」ということが大事です。
 

内発的動機づけを邪魔する外発的動機づけ

注意しなければいけないことがあります。せっかく子どもが内発的動機づけによって勉強を始めているときに、「テストで100点を取ったらおこづかい」をしてはダメということです。
 
内発的動機づけは外発的動機づけによって弱められてしまう場合があるからです。子どもが内発的動機づけによって勉強を頑張っているのであれば、金銭的インセンティブは逆効果となることを覚えておきましょう。
 

ほめられるうれしさから学ぶ楽しさへ

まずはどんな小さなことでも構いませんので、子どもが勉強していることをほめましょう。ほめられるというのは、思っている以上にうれしいものです。そして、それが続くと、子どもは学ぶことの楽しさに目覚めるはずです。
 
ほめられることのうれしさから学ぶことの楽しさにシフトすれば、自発的に学習する人間に成長してくれるでしょう。さぁ、子どものやる気スイッチを探してみましょう。
 
執筆者:柳沢俊宏
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、ワイゼットFPオフィス代表

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