日銀の総裁が変わると何が起こるの? 総裁が変わることで考えられる個人の生活への影響とは?
ファイナンシャルフィールド / 2023年5月19日 9時0分
2023年、日本銀行の総裁が黒田東彦氏から植田和男氏に変わりました。日本銀行の総裁は、日本銀行が行う政策を行う重要な役割を果たしています。金融市場だけでなく国民の生活にも影響を与えることから、どのような影響があるのか把握することは大切です。 こちらの記事で、日本銀行の役割や、日本銀行の総裁が変わることで起こる影響などを解説します。
日本銀行と日本銀行総裁の役割
日本銀行が果たしている役割は、主に下記の2つです。
物価の安定
金融システムの安定
物価が不安定だと、国民は安心して生活できません。日本銀行がモノやサービスの価格を安定させることで、個人や企業は一定の価値基準を持って経済活動を行うことができます。また、銀行や証券会社のシステムが不安定だと、必要なときに現金の引き出しや金融商品の取引ができません。
日本銀行が、お金の受け払いや貸し借りを行う仕組みを整備することで、国民や企業は安心して金融システムを利用できます。金融システムの安定は物価を安定させるために必須でもあるため、日本銀行が国民の生活経済に対して果たしている役割は、非常に大きいといえるでしょう。
日本銀行の総裁は「金融政策決定会合」という会合を通じて、金融政策の方針や金融経済情勢の基本判断を決定します。政策金利の変更などを決定する立場にあることから、日銀総裁の言動は日本経済に大きな影響を与えます。
日銀総裁が変わることで起こる生活への影響
日銀総裁が変わると、金融政策が大きく転換される可能性があります。金融政策が変わると、国民生活に大きな影響を与える可能性があるため、さまざまな事態を想定して備えることが大切です。
金利が引き上げられる可能性
物価の安定を図るために、必要に応じて政策金利を調整することも日銀総裁の大切な役割です。物価上昇率を抑える必要があると判断されれば、政策金利の引き上げが行われる可能性があります。
政策金利の引き上げが行われると、日本国債の金利も上昇し、利回りが向上する可能性があります。また、市中銀行の金利も上昇すると、変動金利で住宅ローンを組んでいる人の利息負担が重くなってしまう可能性が考えられるでしょう。
物価変動の可能性がある
日銀の金融政策は、物価にも影響を与えます。景気の下降局面においては、経済活動を活発にするために金利を下げ、物価が上昇することがあります。
物価が上昇すると生活に影響を与えることから、生活を防衛するための工夫を施すことが大切です。例えば、早い段階から資産運用を行い、物価上昇以上の利回りを得るようにする対策が挙げられます。
為替の変動でインバウンド需要に影響する可能性がある
もしも今後、日本が金融緩和を解除して利上げを行うと、日米の金利差が縮小します。円高への圧力が伴うことから、日本からの海外旅行者が増えることが考えられます。
その一方で、インバウンド需要が減少する可能性が見込まれるでしょう。
金融市場への影響
日銀の金利政策は、企業の収益や金融市場にも影響を与えます。
【金融市場への影響例】
- 金利を引き上げる
- 企業が資金調達しづらくなり、景気の過熱を抑える
- 金利を引き下げる
- 企業が資金調達しやすくなり、景気が上向く
金融市場への影響に対処するためには、金利上昇局面に強い企業と金利下降局面に強い企業にバランスよく投資することが効果的です。例えば、金利の上昇に伴って金融機関の収益力は高まるため、金融機関の株式を購入して値上がり益と配当を狙う方法があります。
まとめ
日銀総裁が変わると、金融政策が大きく変わる可能性があり、そうなると個人の生活にもさまざまな影響が出ます。今後の景気動向や金利動向を踏まえて、日銀総裁は適切な政策を行うでしょう。
日本銀行の政策は物価や賃金などに大きな影響を与えるため、今後の日銀総裁の言動に関するニュースを追い、自身の生活を防衛することが大切です。
出典
日本銀行 「物価の安定」と「金融システムの安定」を目指して
日本銀行 日本銀行の「独立性」と「透明性」――新日本銀行法の概要
日本銀行 金融政策は景気や物価にどのように影響を及ぼすのですか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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