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「始業30分前の掃除時間」に給与は発生する?「研修・健康診断・昼休み中の電話対応」などについても解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年5月21日 2時30分

「始業30分前の掃除時間」に給与は発生する?「研修・健康診断・昼休み中の電話対応」などについても解説

仕事をしていると、「これって労働時間? 給与はもらえるの?」と思うことはありませんか? 例としては、始業時間の少し前に出勤して掃除をする習慣です。「給与がもらえなくて当たり前」と認識している人もいるでしょう。しかし実は、労働時間として給与をもらえる場合があるのです。   本記事では、労働時間との線引きが曖昧な仕事について、労働時間に該当するのか否かを解説します。

労働時間とは

労働時間とは、会社に指示をされて働いている時間のことをいいます。具体的には図表1のとおりです。
 
図表1


厚生労働省 社会人として働き始めてからの労働法 労働時間
 
そして会社は、原則として1日8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけないことが労働基準法に定められています。それを超えた時間については、残業代を支払わなければなりません。
 
図表2

厚生労働省 社会人として働き始めてからの労働法 労働時間
 

これは労働時間?

仕事を進めていく中では、「これは労働時間?」と思うことは多々あるのではないでしょうか。判断に迷うケースを具体的に見ていきましょう。
 

始業前の掃除時間

会社の指示で掃除をしている場合には、図表1にあるように労働時間として扱われなければなりません。会社から直接的な指示はなくても、長年の慣習としてやらざるを得ない環境であれば同様です。
 
例えば、所定労働時間が9時から18時(うち休憩時間60分)の会社で、8時半から9時まで掃除をした場合には、30分に対する残業代が付かなければなりません。
 

研修時間

図表1にあるように労働時間に当たります。ただし、その研修への参加が強制されている場合に限る点に注意しましょう。「実質的に」との記載があることから、自由参加は明らかに名目であって全員が参加している研修、出席しないと評価に影響する研修なども含まれます。
 

健康診断を受ける時間

特殊健康診断の実施は会社に義務付けられているものであり、図表1にあるように労働時間として扱わなければなりません。一般の定期健康診断については、会社と従業員が話し合いによって労働時間に該当するのか否かを決めます。
 

昼休み中の電話対応時間

仕事から完全に離れられてこそ休憩時間といえますが、電話が鳴れば取らざるを得ないでしょう。急用であれば昼休みを返上して働くという場合もあります。
 
これは明らかに仕事をしており、図表1に記載されているとおり労働時間になります。昼休み中であっても電話を取るように指示されているのであれば、昼休み1時間すべて電話の待機時間として労働時間になります。
 

まとめ

「これって労働時間? 給与は貰えるの?」と思いがちな時間の多くは労働時間に該当しています。給与の出ていない労働時間が数分程度の問題であれば、黙認する場合もあるかと思いますが、月に何時間もある場合には会社への相談を検討してみましょう。場合によっては、労働基準監督署や弁護士への相談も必要かもしれません。
 

出典

厚生労働省 労働時間・休日
厚生労働省 社会人として働き始めてからの労働法 労働時間
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

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