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【年収の壁】「130万円以下」にすべきは手取りじゃない!「扶養」を外れないための注意点を解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年5月22日 10時10分

【年収の壁】「130万円以下」にすべきは手取りじゃない!「扶養」を外れないための注意点を解説

「年収の壁」の中で有名なものに、年収130万円の壁があります。年収が130万円を超えてしまうと、社会保険の扶養を出なければいけません。   そのため、収入を増やしたとしても社会保険料を支払う義務が生じてしまうことで、結果として収入が減少してしまうこともあるのです。年収を130万円以下に抑えていれば、基本的には130万円の壁には該当しないことになります。   しかし、場合によってはそうとも言えないこともあるので注意が必要です。そこで本記事では、130万円の壁の注意点について解説していきます。

社会保険の扶養内とは?

社会保険の加入者は、厚生年金の対象となるので、将来の年金額を増やすことができます。また、傷病手当金や出産手当金の支給を受けることができるので、医療保障も充実する点がメリットです。しかし、社会保険に加入すると社会保険料を支払う必要が生じます。
 
一方、社会保険の扶養に入った場合は、厚生年金の対象とならないので、将来の年金額を増やすことはできません。
 
また、傷病手当金や出産手当金などの支給は受けられないので、医療保障の面ではデメリットもあります。しかし、社会保険料を支払う必要がなく、国民年金や医療保険の保障は受けられる点が大きなメリットです。
 

年収130万円の壁

年収130万円の壁は、前述の社会保険の扶養に入るための要件から外れてしまう境界線のことを指します。
 
社会保険の被扶養者(被保険者の扶養に入っている人)の対象になる要件は同一世帯の場合、「対象者の年間の収入が130万円未満であること」、「被保険者の収入の2分の1未満であること」の2つを満たしていることです。
 
同一世帯でない場合は「対象者の年間の収入が130万円未満であること」、「被保険者の援助による収入よりも少ないこと」の2つが要件となっています。
 
いずれにしても年収が130万円未満でなければいけません。また、「年間の収入」なので、手取り金額とは異なります。手取りは年間の収入から社会保険料や税金などを引いたものです。
 
そのため、手取りが130万円の場合は年間の収入が130万円を超えているので注意してください。
 

年収130万円未満に抑えたとしても、社会保険の対象になることも

年収を130万円以下に抑えていれば社会保険の扶養の対象になりますが、社会保険の対象となる場合もあります。2022年10月から社会保険の対象者が拡大したからです。
 
具体的には、従業員数が101人以上の企業に勤めている人が要件を満たすと社会保険に加入することになりました。「週の所定労働時間が20時間以上であること」、「賃金が月に8万8000円以上であること」、「雇用期間が2ヶ月を超える見込みがあること」、「学生ではないこと」の4つの要件です。
 
「賃金が月に8万8000円以上」という要件から、年収が105万6000円を超えると社会保険の対象者になる可能性があります。他の要件を満たす必要がありますが、年収を130万円未満に抑えていたとしても注意が必要です。
 

手取り130万円は注意が必要

手取りが130万円だった場合は、年間の収入が130万円を超えているので、扶養から出なければいけません。また、年間の収入が130万円未満だったとしても、働いている企業の従業員数が101人以上だった場合は注意してください。
 
賃金を月8万8000円未満にしなければ、社会保険の対象者になる可能性があります。まずは自身の勤め先の従業員数を確認し、社会保険の対象者となる要件を満たしているのかを見てみましょう。
 

出典

全国健康保険協会 被扶養者とは?
政府広報オンライン パート・アルバイトの皆さんへ 社会保険の加入により手厚い保障が受けられます。
厚生労働省社会保険適用拡大 特設サイト 配偶者の扶養の範囲内でお勤めのみなさま
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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