フリーランスになったので国民年金基金加入を検討中。プラン設計って、どうすればいいの?
ファイナンシャルフィールド / 2023年5月23日 3時40分
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フリーランスは厚生年金がなく国民年金のみとなるため、老後にもらえるお金に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。将来の生活費の不足分を補うためにある「国民年金基金」は、フリーランスの味方ともいえる「公的年金制度」です。 本記事では、国民年金基金とは何か、国民年金基金のプラン設計について解説します。国民年金基金のメリットなども解説しますので、フリーランスの方はぜひ参考にしてください。
国民年金基金とは
国民年金基金は、厚生年金のないフリーランスにとって、老後の生活費を補える「公的な年金制度」です。「公的」な個人年金なので、掛け金の全額を社会保険料控除として控除できる点が特徴です。
20歳から年金受給が始まる65歳未満までいつでも加入可能ですが、60~65歳未満の方が加入する場合は、国民年金の任意加入が必要となります。日本人の平均寿命は年々延びており、老後の生活費をどのように貯蓄するか悩んでいる方は、ぜひ国民年金基金を検討してみてください。
国民年金基金のプラン設計
国民年金基金の給付は、老齢年金と遺族一時金の2種類があります。途中で基金の加入資格を喪失した場合、一時金の支給はなく、掛け金を納めた期間に応じた年金が将来受け取れます。
また、国民年金の老齢基礎年金受給を繰り上げた場合、基金から国民年金の付加年金に相当する部分だけ受け取れます。
老齢年金の加入は口数制で、年金額や給付の型は自身のライフスタイルや受け取り方によって好みのプランが選べる点が大きな魅力です。本項では、国民年金基金の1口目と2口目について解説します。
1口目(終身年金)
国民年金基金の1口目は終身年金となり、A型とB型のいずれかから、自身に合ったプランが選べます。どちらも65歳から支給開始となりますが、次に挙げる点が異なります。
●A型:終身年金(15年間保証あり)
●B型:終身年金(保証期間なし)
保証期間があるA型は、年金受給前か保証期間中に亡くなられた場合に、遺族の方に一時金が支給されるプランです。1口目は一度決めたら型の変更、減額ができないため、よく考えて決めましょう。
2口目(終身年金、確定年金)
2口目以降は終身年金のA型、B型と、受給期間が定まっている確定年金I型、II型、III型、IV型、V型の5種類の計7種類があります。
●I型:65歳支給開始、15年確定年金(15年間保証あり)
●II型:65歳支給開始、10年確定年金(10年間保証あり)
●III型:60歳支給開始、15年確定年金(15年間保証あり)
●IV型:60歳支給開始、10年確定年金(10年間保証あり)
●V型:60歳支給開始、5年確定年金(5年間保証あり)
支給開始年齢と確定年金の期間が異なり、自身に合ったプランが選べます。加入時の年齢が50歳1ヶ月以上の方は、IV型とV型の加入はできません。また、60歳以上の方はII型・III型・IV型・V型の加入ができない点に気を付けましょう。
国民年金基金のメリット
国民年金基金の一番のメリットは、自身のライフスタイルに応じて好みのプランが作れることです。加入後も2口目以降は月々の掛け金の増減が可能なため、無理のない範囲で続けられるでしょう。
また、掛け金は全額所得控除の対象となるため、所得税や住民税の軽減ができる点もメリットとして挙げられます。60歳以降で国民年金に任意加入している方も加入できるので、節税しながら将来の年金額を増やしたい方に有利な制度だといえるでしょう。
国民年金基金の注意点
国民年金基金はメリットが多い一方、注意点もあります。一度加入すると途中で脱退できない制度となるため、解約返戻金のように途中で現金の受け取りができません。加入後は口数の増減が可能なため、掛け金の納付が難しくなった場合は、一度相談することをおすすめします。
また、会社員になった場合や、国民年金の保険料を免除・納付猶予された場合などは、国民年金基金の加入資格を喪失します。加入資格が喪失すると、基金または連合会から将来年金として支給されます。
国民年金基金は自身に合ったプラン設計ができる
国民年金基金は終身年金のA型とB型、確定年金のI型、II型、III型、IV型、V型から自身に合ったプラン設計が可能です。プランが何種類もあるため、自身に合ったプラン設計が分からない方は、国民年金基金のホームページを参考にしてみましょう。
また、加入後もライフスタイルの変化に応じて掛け金の増減が可能なため、無理のない範囲でそのときに合ったプランが組めます。
フリーランスになりたての方は少ない口数から始めて、仕事に余裕ができたら口数を増やすのもおすすめです。
出典
国民年金基金連合会 国民年金基金
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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