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定年後は「再就職」と「再雇用」のどちらが良い? 給与が下がりにくいのはどっち?

ファイナンシャルフィールド / 2023年5月28日 2時20分

定年後は「再就職」と「再雇用」のどちらが良い? 給与が下がりにくいのはどっち?

定年後に働く方法として、再就職だけではなく再雇用を選べる企業が増えてきています。これは、定年後も働きたい人にとっては朗報といえるでしょう。しかし、どちらを選ぶべきか、なかなか判断がつかないかもしれません。   そこで今回は、再就職と再雇用はどちらが良いのか、また、給与が下がりにくいのはどちらかを取り上げています。それぞれのメリットとデメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

再就職と再雇用、給与が下がりにくいのはどっち?

結論からいえば、定年後は再就職の方が再雇用よりも給与は下がりにくいといえるでしょう。これは、61歳からは60歳の時点での給与が通常の78.7%の水準である再雇用に比べ、再就職した場合は約3割の人たちの給与が下がっていないことからもわかります。このことは、令和3年度の厚生労働省のレポートからも明らかです。
 
ただし、再就職と再雇用には、それぞれに無視できない大きなメリットとデメリットがあります。次章では、そのメリットとデメリットを詳しく紹介していきます。
 

定年後の再就職のメリットとデメリット

定年後の再就職とは、定年後にハローワークやシルバー人材センター、または転職サイトや再就職支援サービスなどを利用して、自分で職を探す方法のことです。
 
そのメリットは、主に「新たな職種の選択肢」「新しい人間関係の構築」「65歳以上の勤務の可能性」などがあります。定年後に趣味を活かした仕事がしたかったり、やってみたい仕事があったりする場合、再就職はチャンスといえるでしょう。また、新たに友人のできる可能性もあります。そして、再就職先によっては65歳以降も働ける可能性があるのです。
 
ただし、「就職の困難さ」は大きなデメリットとなります。60歳以上の求人は限られているうえ、希望通りの仕事に就けるとは限りません。仕事が決まらずに無給の状態が続き、生活に支障が出る可能性もあるのです。そのうえ、「雇用条件悪化の可能性」も考えられるでしょう。仕事内容、賃金水準、勤務地が希望に沿わない場合もあります。
 
どうしても新たにやってみたいことがある、または趣味を活かしたいという意欲のある人なら、再就職が向いているといえるでしょう。しかし、希望通りの仕事に就けるとは限らないことには注意が必要です。
 

定年後の再雇用のメリットとデメリット

定年後の再雇用は、今まで働いていた企業で、定年後も継続して働ける継続雇用制度の1つです。一度定年退職したあとに再び雇用契約を結ぶため、退職金が受け取れるという特徴があります。
 
この制度は、年金の受給開始時期が60歳から65歳へと引き上げられたことを背景として開始されました。厚生労働省のレポートによると、希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合が76.8%となっています。
 
再雇用のメリットは、主に「生活スタイルの維持」「求職活動が不要」「厚生年金受給額の増加」「医療費の負担減」にあります。
 
仕事場が変わらないので、引っ越したり通勤方法や経路を変えたりする必要がありません。仕事を探す必要がないのはもちろん、厚生年金の加入期間が長くなるため、65歳からの受給額が増えるのもメリットです。そのうえ、会社の健康保険を利用できるために、医療費の負担を減らすこともできます。
 
デメリットの1つは、以前と役職が変わるため、今まで部下だった者が上司になる場合があることです。そのため、ストレスを感じることもあるでしょう。仕事内容が変わらないのに、給与が今までの7~8割になるために不満を感じやすいのもデメリットです。
 
また、多くの企業の再雇用は65歳までであるため、それ以降は自分で職を探さなければなりません。厚生労働省のレポートによると、66歳以降も再雇用が継続できるのは、継続雇用制度を導入している企業全体の約2~3割に過ぎません。
 
再雇用は、今までの生活を変えずに定年後も働きたい人に向いているといえるでしょう。
 

定年後はメリットとデメリットをよく考えて再就職と再雇用を選択しよう


 
結論をいえば、再就職の場合は約3割の人は給与が下がらずに済んでいます。それに比べ、再雇用の場合は給与が下がる場合がほとんどです。しかし、再就職と再雇用には、それぞれに大きなメリットとデメリットがありました。定年後にも働きたい場合には、再就職と再雇用のメリットとデメリットをよく比較して検討し、後悔しない選択をするようにしましょう。
 

出典

厚生労働省 高年齢者雇用の現状等について

厚生労働省 令和3年雇用動向調査結果の概況

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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