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クーラー1時間で「12.4円」!? 早くから稼働させるとどれだけ電気代が上がるか試算

ファイナンシャルフィールド / 2023年5月27日 2時10分

クーラー1時間で「12.4円」!? 早くから稼働させるとどれだけ電気代が上がるか試算

5月中旬に東京都心で真夏日を観測するなど、暑さを感じる日も増えてきました。「クーラーを1度つけてしまうと後戻りできないのでは?」と感じる人は少なくありません。いったいクーラーは気温何度から稼働すべきなのでしょうか?   本記事では、クーラーをつける目安と、早い時期からクーラーを利用した場合どのくらい出費が増えるのかについて解説します。「暑い……でもまだクーラーをつけるには早いのでは?」と悩んだ時のひとつの参考にしてください。

環境省が推奨する室温は28度

クーラーをつける目安として考えたいのが、室温28度です。室温28度は、環境省が平成17年より推奨している「クールビズ」の中で、過度な冷房に頼らず快適に過ごせる室内温度の目安とされています。これは、厚生労働省「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」に基づいており、クールビズでは、クーラーをつけた場合でも室温28度を目安に、冷やしすぎないことを提唱しています。
つまり、室温が28度以下であれば、ある程度快適に過ごすことができるといえ、室温が28度を超えるまではクーラー稼働は我慢でき得ると考えることができます。
 

クーラーの電気代はいくら?

では実際にクーラーをつけた時にかかる電気代はいくらなのでしょうか。1時間使用した場合の電気代は、「定格消費電力(kWh)×電力料金の目安単価(円)」で求めることができます。定格消費電力は、エアコンの機種ごとに異なっています。電力料金の目安単価は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が発表しています。2023年5月現在、31円/kWh(税込)となっています。
ここでは、6畳程度用のエアコンを例に、電気代を試算してみます。定格消費電力は、400Wと仮定します。1時間クーラーを稼働した時の電気代は、0.4kWh×31円=12.4円です。
以下、早い時期からクーラーをつけた場合の電気代を算出します。

●例年よりも1週間早くクーラーをつけた場合。1日5時間稼働とする
12.4円×5時間×7日=434円
→434円出費が増える
●例年よりも1ヶ月早くクーラーをつけた場合。1日5時間稼働とする
12.4円×5時間×30日=1860円
→1860円出費が増える

以上のように、クーラーをつける時期が早ければ早いほど、当然ながら電気代はかさみます。
 

夏のクーラー電気代を節約するためにできること

クーラーの電気代は、なるべく抑えるようにしたいですよね。クーラーを早くから稼働させないようにするか、クーラーの電気代を抑えるか、どちらかの対応策をと
りましょう。
 

対応策1:クーラーを早くから稼働させないようにする

クーラーは1度稼働させてしまうと、その快適さからどうしても我慢できなくなります。そのため、室温が28度を超えるまでは稼働しないのが1番の対策です。暑さが我慢できない場合は、扇風機を使う、保冷剤やボディシートなどを利用して体温を下げる、日光を遮断する、風通しを良くするなどをためしてみるのもよいでしょう。とはいえ体調を第1に考え、無理のない範囲で取り組みましょう。
 

対応策2:クーラーの電気代を抑える

不快感が勝ってしまいどうしても暑苦しいと、仕事効率が著しく下がってしまうなど、必ずしもクーラーを我慢するのがよいことだとは言い切れません。体調を悪くしてしまって医療費などがかさめば、元も子もありません。その場合は、ぜひクーラーの電気代を抑えることを意識しましょう。以下は、クーラーの電気代を抑える対策の1例です。

●エアコンフィルターの掃除
 →フィルターにゴミが詰まっていると、エアコンの作動効率が落ちてしまいます。
●設定温度の工夫
 →設定温度を上げることで、電気代を節約できます。
●サーキュレーターの活用
 →冷たい空気は下に滞留しやすいので空気を循環させるためにサーキュレーターを活用するとよいです。

これらを組み合わせることで、電気代を抑えたうえで快適な生活を送ることができるでしょう。特にフィルター掃除は、今からでも準備しておけることです。本格的な暑さが到来する前に、取り組んでおくことをおすすめします。
 

クーラーを上手に活用しよう

クーラーを早くから稼働してしまうと、当然ですが、その分電気代が高くついてしまいます。しかしながら、我慢することで体調が悪くなってしまうのはよくありません。室温を28度以下に保つことを目指しながらクーラーの稼働をなるべく避ける、稼働が必要な時にはエアコンのフィルター掃除などを行い、なるべく電気代を抑えながら稼働させることを意識しましょう。
2023年も暑い夏になると予想されています。上手にクーラーを活用して、夏を乗り切りましょう。
 

出典

環境省 COOL BIZ(クールビズ) どうして「28℃」?
厚生労働省 建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
 
執筆者:田中彩可
FP2級

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