目の前の物価上昇で忘れがち! 10年で2割減る? 実は危ない「口座のお金」
ファイナンシャルフィールド / 2023年6月2日 5時20分
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2023年もエネルギーの高騰や円安などの影響から食料品等の値上げが続き、日本のインフレ率は加速しています。毎日の生活が苦しくなるなか忘れがちですが、今のままの貯蓄や資産形成の方法で10年後は大丈夫なのでしょうか。 本記事ではインフレとは何か、メリットやデメリットについて解説します。これからの時代におすすめする資産形成の方法なども紹介しますので、ぜひあわせて参考にしてみてください。
インフレとは
インフレ(Inflation)とは、私たちが普段使用しているサービスや日用品などの価格が上がることをいいます。これだけを聞くと悪いことのように思われますが、インフレにはメリットとデメリットがあるのをご存じでしょうか。
まず、本項ではインフレが私たちの生活にもたらすメリットとデメリットについて解説します。
インフレのメリット
インフレの大きなメリットは、経済が活性化するという点です。好景気が続くなかで起こるインフレでは、物価が上昇することで企業の利益が増え、従業員の給与増加につながるため好循環が生まれます。
給与が増えれば私たちの購買力も上がり、消費が活発になります。社会のなかでお金が循環して景気も良くなれば、さらに企業活動も活発となり生活水準も引き上がるでしょう。
インフレのデメリット
原材料価格が高騰することで物価が上昇するインフレは、世界的にも大きな打撃になるためデメリットだといえます。為替の変動や需給関係の変化が起きれば、輸入コストの上昇や生産者の減少が起こる可能性があるでしょう。
好景気によるインフレのケースとは異なり需要が増える訳ではないため、企業利益は上がらず従業員の給与も増加が見込めません。物価のみが上がれば、実質的に所得が減り私たちの生活は苦しくなる点に注意が必要です。
インフレに強い資産形成とは
物価上昇率が年2%で100万円の車を購入する場合、10年後には122万円と約2割も高くなります。つまり、そのまま口座にお金を入れておくだけでは、10年後は価値が2割下がるという訳です。
そこで、インフレに強い資産形成を知っておきましょう。
・現物資産
・外貨建て資産
・有価証券
それぞれの特徴やおすすめのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
現物資産
現物資産とは、純金やプラチナ、土地などの「現物」があり、それ自体に大きな価値がある資産のことをいいます。大きく分けると次のとおりです。
・不動産系
・貴金属系
・コレクション系
そのモノ自体に一定の価値があるため、急落しにくく、不動産を例に挙げると物価が上がると不動産価値も上がっていくといわれています。しかし、なかには傷が付くと価値が下がる、保有をするためにコストがかかるなど、デメリットもある点に注意が必要です。
外貨建て資産
外貨建て資産とは、日本円以外の通貨を保有することであり、主に外国株式や債券などが挙げられます。インフレで円の価値が下がった場合、外貨建て資産を持っていれば資産が目減りするリスクを抑えられる点がメリットです。
しかしその一方で、投資対象の国や地域の経済が変化した際に起こるカントリーリスクや、為替相場の動きによって資産価値が変動する為替変動リスクが起こる可能性があります。運用する場合は、リスク分散をし、資産の全額を外貨建てで投資をするのはやめましょう。
有価証券
有価証券は、それ自体に財産的価値を有するものであり、主に次に挙げる3種類に分類されます。
・貨幣証券
・物財証券
・資本証券
株式の場合は株券電子化によって盗難や紛失のリスクがなくなり、安心して運用できるなどのメリットがあります。しかし、途中売却時に元本を下回る可能性がある、財政破綻が起こればお金が戻ってこないなどのデメリットがあります。
インフレの正しい知識を身に付けて自分に合った資産形成を行おう
インフレには良いインフレと悪いインフレがあり、物価が上昇するだけのインフレは実質的に所得が減り生活が苦しくなります。物価が上昇し続ければお金の価値が下がるため、口座にお金を預けているだけではどんどんと価値が下がるでしょう。
資産形成の方法は数多くありますが、インフレに強い資産形成を知って、ぜひ自分に合った運用を行ってみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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