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国民年金は「10年」で元が取れる? 60歳から繰上げ受給した場合は何年?

ファイナンシャルフィールド / 2023年6月5日 6時40分

国民年金は「10年」で元が取れる? 60歳から繰上げ受給した場合は何年?

20 歳以上 60 歳未満の日本国民であれば、誰もが納めなければならない国民年金。中には保険料を納めたくない、と思っている人もいるかもしれません。国民年金保険料は、10年で元が取れるといわれていますが、果たしてそれは本当でしょうか。   そこで本記事では、保険料は本当に10年で元が取れるのか、また、60歳から繰上げ受給した場合は何年で元が取れるのかについて調べてみました。

「年金保険料は10年で元が取れる」は本当

まず、一般的に国民年金とよばれている老齢基礎年金の支給額についておさらいしておきましょう。
 
令和5年度の満額は年額79万5000円、支給額の計算式は「79万5000円×[(納付済み月数+全額免除月数×4/8)+(4分の1納付月数×5/8)+(半額納付月数×6/8)+(4分の3納付月数×7/8)]÷480ヶ月」です。また、年金保険料は令和5年度で毎月1万6520円です。
 
仮に、毎月1万6520円を40年間滞りなく納めたとしましょう。すると、合計額は792万9600円です。その場合は当然年金を満額受給できますから、792万9600円÷79万5000円で、ちょうど10年目に元が取れることになります。
 
それでは、満額を30年間納めた場合はどうでしょうか。その場合、納めた合計額は594万7200円です。受給額は「79万5000円×360ヶ月÷480ヶ月」なので、59万6250円です。やはり、ちょうど10年目に元が取れる計算になります。
 
40年間のうち10年間全額免除だった場合、納付した保険料は594万7200円、受給額は「79万5000円×(360ヶ月+120ヶ月×8分の4)÷480ヶ月」なので69万5625円です。この場合、8年と7ヶ月目で元が取れる計算になります。
 

繰上げ受給をした場合はどうなる?

それでは、繰上げ受給をした場合はどうなるのでしょうか。繰上げ受給とは、あらかじめ請求することによって年金を65歳より前に受給できる制度です。ただし、繰上げ受給をすると、受給額が減額され、その金額が一生続きます。
 
昭和37年4月2日以降に生まれた人が繰上げ受給をした場合、月あたりの減額率は0.4%です。仮に60歳から受給すると、60ヶ月分繰上げるので減額率は24%になります。
 
満額である79万5000円を毎年受給できる人が、60歳まで繰上げ受給するとしましょう。その場合、その人が60歳以降に毎年受給できる年金額は60万4200円です。これまでに納めた保険料は先ほど計算した通り792万9600円なので、この額を60万4200円で割ります。
 
すると、13年と2ヶ月目、73歳のときに元が取れる計算になります。通常の受給の場合は75歳のときに元が取れるので、通常の受給よりも2年ほど早く元が取れる、というわけです。
 
それでは、先ほどの半分である30ヶ月分繰上げた場合はどうなるのでしょうか。その場合、減額率は12%、受給できる額は69万9600円です。先ほどと同じように792万9600円から69万9600円を割ると、11年目と5ヶ月目、73歳のときに元が取れます。
 

繰上げ受給をすると早く元が取れる! しかし判断は慎重に!

実際に計算してみた結果、年金は10年で元が取れる、というのは本当でした。満額受給できる場合はもちろんのこと、そうでない場合でも、およそ10年で元が取れるようになっているようです。
 
また、繰上げ受給をすると、通常の受給よりも少し早く元が取れるということも分かりました。ただし、繰上げ受給によって減額された受給額は一生続きます。元が取れるのは早いものの、長生きすると損になってしまうことをよく理解しておきましょう。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 年金の繰上げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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