【年収の壁】年収は「150万円」がお得?「配偶者特別控除」が適用される年収について解説
ファイナンシャルフィールド / 2023年6月6日 10時30分
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「配偶者特別控除」が利用できるのか、年収の壁がよく分からないと悩んでいる人もいるかもしれません。配偶者が一定の年収ラインに収まっていれば、配偶者特別控除が使える可能性があります。 最大38万円の控除が受けられるため、利用できれば大きな節税へつながります。家計へのダメージが大きい税金を少しでも抑えるためにも、対象者であれば忘れずに申請する必要があります。 本記事では、配偶者特別控除が適用される年収額について、詳しく解説します。
「配偶者特別控除額」が適用される年収は?
配偶者特別控除とは、控除を受ける人の配偶者が合計所得48万円(給料で103万円)以上の収入があった場合に受けられる制度です。
適用されると最大38万円の控除が受けられます。合計所得の金額によって受けられる控除の額は変動するので、注意が必要です。
ちなみに、配偶者の合計所得が48万円(給料で103万円)を下回っている場合は「配偶者控除」を受けることが可能です。合計所得の金額によって、配偶者控除・配偶者特別控除が変わると覚えておきましょう。
配偶者の年収が「最大201万円」までは適用される
配偶者特別控除は、配偶者の年収が最大で年収約201万円以内であれば適用されます。合計所得にすると133万円までが適用範囲です。年収が約201万円(正確には201万6000円)を超えてしまうと控除の対象外になります。
よく勘違いされやすいのは、配偶者特別控除が適用されると最大の控除額である38万円が誰でも受けられると思っている場合です。残念ながら年収150万円を超えた時点で、配偶者特別控除の額は段階的に減っていきます。
例えば、年収170万円であれば控除額は21万円、年収180万円であれば控除額は16万円といった形です。
配偶者の年収103万円から年収150万円までは最大控除額が受けられる
配偶者特別控除は配偶者の年収が103万円から150万円までの間であれば、最大控除額である38万円の控除が受けられます。年収103万円から150万円と範囲が広いですが、配偶者特別控除では最大の控除額が受けられる年収ラインと覚えておきましょう。
仮に配偶者控除が適用になった場合でも控除額は38万円となります。よって、配偶者控除・配偶者特別控除においては、年収150万円に近い金額まで収入を得るのが最も節税効果が高くなるでしょう。
配偶者特別控除を受けるにはどうすればいい?
配偶者特別控除が適用される要件をクリアしている場合は、年末調整もしくは確定申告で申請を行います。
ちなみに適用となる条件は、年収の壁以外にもいくつかあるため、あわせて確認しておきましょう。
・控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1000万円以下
・控除を受ける人と生計を一にしていること
・年間の合計所得金額が48万円超133万円以下であること
・配偶者が、配偶者特別控除を適用していないこと
年末調整で申請をする場合は、「給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の提出が必要です。就業先から用紙を配布される場合が多く、配偶者に関する年収などの情報を記載します。
勘違いしやすい年収の壁を理解しておく
配偶者特別控除において、年収の壁を意識・コントロールしていく必要があります。とはいえ他にも年収の壁は複数存在するため、混乱してしまう人もいるかもしれません。
簡単に年収の壁を紹介するので、頭の中を整理しておきましょう。
・100万円前後の壁:住民税が非課税になるライン
・103万円の壁:所得税が非課税になるライン、配偶者控除が適用されるライン
・106万円の壁:社会保険加入のライン(就業先に101人以上の従業員がいる場合)
・130万円の壁:社会保険加入のライン(就業先の従業員が101人以下の場合)
・150万円の壁:配偶者特別控除額において最大38万円の控除額が受けられる年収額
・201万円の壁:配偶者特別控除額が適用される最大の年収額
配偶者特別控除を利用して節税を
配偶者特別控除は最大38万円の控除が受けられる制度です。あなたの年収が1000万円以下で配偶者と同一生計であれば、必ず利用するようにしましょう。
もし、配偶者が年収201万円(正確には201万6000円)を超えてしまうと配偶者特別控除から適用外です。さらに、配偶者の年収によっても控除額は変動します。年収150万円までは控除額38万円、年収150万円以上は段階的に控除額が減る形です。
結果的に、配偶者控除・配偶者特別控除は、年収150万円手前までの収入にするのが最も節税効果が高いといえるでしょう。
年々税金は高くなっているため、家計へのダメージが大きく、少しでも税金は抑えたい人は多いはずです。特に会社員は節税できる範囲も限られているので、対象者は忘れずに申請をしましょう。
出典
国税庁 No.1195 配偶者控除
国税庁 令和4年分よくある質問 配偶者特別控除とは
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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