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「朝残業」VS「夜残業」金銭的に「お得」なのはどっち? 残業代について解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年6月7日 10時0分

「朝残業」VS「夜残業」金銭的に「お得」なのはどっち? 残業代について解説

休憩時間を除く始業時刻から終業時刻までを勤務時間と言い、勤務時間を超えて働くと時間外勤務となり残業代が発生します。残業代をいくらにするかは労働基準法によって決まりがあり、規定にのっとって支払われるのが一般的です。   企業によっては夜の残業を禁止して、フレックスタイム制や朝時間外残業することを推奨しているところもあります。今回は、朝残業する場合と夜残業するときのどちらが金銭的にお得か詳しく解説していきます。

「残業代」の定義

労働時間は、休憩時間を除いた始業時刻から終業時刻までの時間です。「1日8時間以内」、「週40時間まで」と法律で定められています。休日についても決まっており雇用者は労働者に対して少なくとも毎週1回、もしくは4週間の間に4日以上の休日を付与しなければいけません。
 
労働時間を超えた時間外に勤務した場合、雇用者は割増賃金を支払う義務があります。割増賃金は1日8時間以内、週40時間を超えて働く場合の残業手当と、休日に働いた場合の休日手当、夜22時から5時まで働いた場合の深夜手当があり、それぞれ割増率も定められています。
 
時間外手当は、1日8時間以内、週40時間を超えたときと時間外労働が限度時間を超えたときは25%以上、時間外労働が1ヶ月60時間を超えたときは50%以上、深夜手当は25%の割増賃金を支払わなければいけません。
 

「朝残業」の場合の残業代の定義

一方、夜の残業を禁止して朝早い時間に残業に切り替えている企業の場合の残業代の計算方法について見ていきましょう。朝残業のスタイルは、夜残業を減らし朝早く働くことによって夕方からの時間が有効に使えるため、政府も「ゆう活」として推奨しています。
 
朝残業は夜の時間外労働を早朝に切り替えるものと、始業時間と終業時間を一定の時間前倒しにするもの、あらかじめ定めている全労働時間の範囲の中で一定の期間、労働者が始業や終業時間、労働時間を自分で決められるフレックス制度があります。
 
夜の残業をやめて朝にシフトしても時間外勤務が発生した場合は、雇用者は割増賃金を支払わなければいけません。一般的な残業代と同じく、1日8時間以内、週40時間を超えたときと時間外労働が限度時間を超えたときは25%以上、時間外労働が1ヶ月60時間を超えたときは50%以上が該当するでしょう。
 

「フレックスタイム制の残業代」の定義

フレックスタイム制で働く場合も、時間外労働になった場合は残業代が支払われます。フレックスタイム制の残業代は、一般的な割増賃金の計算方法とは少し異なります。
 
フレックスタイム制の場合は、労働者が自由に日ごとの労働時間を決められるので、清算期間の単位で時間外労働を算出します。従って1日単位ではなく1ヶ月、1年での実労働時間を計算したうえで延⻑時間を求めます。具体的には1ヶ月ごとに週の平均が50時間を超えた場合と、清算期間に法定の総労働時間を超えて働いた時間が該当します。
 
1ヶ月に平日の時間外労働が60時間以下の場合は25%、土曜日は35%、1ヶ月60時間を超える場合は50%の割増賃金が支払われます。フレックスタイム制の場合、原則として法定労働時間「177時間」を超える労働が時間外労働に当たるため、月の20日分までは時間外労働とはなりません。
 

結論:夜残業の方が金銭的にはお得

夜残業の場合は、時間外労働として25%以上、1ヶ月60時間を超えたときは50%以上の割増賃金が支払われます。さらに22時以降は25%の深夜手当がプラスされます。例えば、18時から23時まで残業した場合、18時から22時までは1.25倍の残業手当、22時からの1時間は1.5倍の残業手当が支払われます。
 
朝残業の場合、時間外労働の割増賃金は支払われますが、深夜の時間帯には当たらないため深夜手当はつきません。これらを踏まえると夜残業の方が金銭的にはお得と言えるでしょう。
 

出典

厚生労働省 しっかりマスター 割増賃金編
厚生労働省 2.法定割増賃金率の引上げ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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