ランチに「牛丼」はコスパ良し? 「栄養・価格」について検証
ファイナンシャルフィールド / 2023年6月9日 2時30分
節約のために、ランチに牛丼を選んでいるという人は少なくありません。ただ、「毎日食べるのはコストパフォーマンス(以下、コスパ)がよいといえるのか」疑問に感じている人もいるのではないでしょうか。 本記事では、ランチに牛丼を選ぶのはコスパがよいといえるのか、価格と栄養面から紹介しています。手軽に食べられる反面、毎日牛丼を選ぶことに罪悪感を抱えている人は必見です。
牛丼の栄養価は意外にもバランスが取れている
厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、摂取エネルギーに対する炭水化物・たんぱく質・脂質の理想的な割合が決まっています。炭水化物50~65%、たんぱく質13~20%、脂質を20~30%占めるのが理想とされています(18~49歳までの男女の推奨量)。
牛丼は各店によって栄養成分が若干異なるものの、3つの栄養素の摂取エネルギーに対する割合は並盛で炭水化物約58%、たんぱく質約13%、脂質約29%です。炭水化物・たんぱく質・脂質の栄養素のみを考えると、意外にもバランスが取れたメニューだといえるでしょう。
とはいえ、牛丼のみではビタミン・ミネラルなどの栄養素が不足する恐れが出てきます。生命活動を営むために人間の体に必要な栄養素は5つあり、上述した炭水化物・たんぱく質・脂質の他に、ビタミン・ミネラルを摂取することが大切です。
もしも、牛丼に定食でみそ汁・サラダ・卵などをつけた場合は、具材によって栄養価が異なります。みそ汁は、炭水化物・たんぱく質・脂質に加えて、ビタミン・ミネラルなどを摂取できます。
サラダは食物繊維が取れるほか、たんぱく質・脂質・炭水化物・ミネラル・ビタミンなどを取ることが可能です。卵もたんぱく質・脂質・炭水化物に加えて、ビタミン・ミネラルを摂取できます。セットで食べる場合は炭水化物・たんぱく質・脂質の過剰摂取となる可能性が出てくるので、1日の中でバランスを調整する必要があるでしょう。
・牛丼は糖質が多い
牛丼の並盛は糖質が約89~104gと多く、1日の中で糖質の摂取量を調整しないと過剰摂取になる恐れがあります。1日の糖質摂取量は体格や活動量によって異なり、必要な摂取量は「標準体重(kg)×活動量(kcal)×0.6÷4」で算出できます。人によっては牛丼1食で、1日に必要な糖質摂取量の半分以上を摂取してしまう可能性があるので注意しましょう。
牛丼はカロリーが高いので注意が必要
牛丼は並盛で約635~733kcal近くあります。定食にすると摂取カロリーがプラス100~200kcal近く増えます。活動量が少ない成人女性では1日に必要な摂取カロリーが1400~2000kcal、活動量が少ない成人男性は2000~2200kcalとなっています。
男女ともに体格や活動量によっては、推奨される1食分の摂取カロリーを超える可能性があるでしょう。1日の中で摂取カロリーのバランスを調整できれば問題ないですが、気を付けなければ取り過ぎる恐れが出てきます。
1ヶ月の食費を考えてランチ代を捻出しよう
牛丼は各店によっても販売価格が異なりますが、並盛で約450~600円、並盛の定食ではプラス200円くらいの販売価格で提供されている場合が多いといえます。1人暮らしの1ヶ月の食費平均額は3~4万円程度といわれているので、1食に換算すると300~400円程度に抑える必要があります。
牛丼の販売価格のみで考えると1食あたりの食費を超える可能性が出てくるでしょう。とはいえ、調理時間や食材を用意する手間を考えると、コスパに優れているといえます。1日の中で自炊を取り入れるなどして、当初想定していた食費を超えないように気を付けることをおすすめします。
栄養素やカロリーを気にする必要がある
牛丼の食べ過ぎには注意が必要です。1日の中で5大栄養素をバランスよく取らなければ、ビタミンやミネラルなどの栄養素が不足する可能性が出てきます。また、カロリーや糖質を取り過ぎると、体重が増える恐れがあるでしょう。
特にデスクワークで活動量が少ないと感じている人は、推奨される1食あたりの摂取カロリーを超える可能性が高くなります。バランスを考えて調整するようにしましょう。
出典
厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 2022年度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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