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70代の貯蓄は平均「1900万円」! 年金と貯蓄だけで「老後」を乗り切れる?

ファイナンシャルフィールド / 2023年6月12日 2時20分

70代の貯蓄は平均「1900万円」! 年金と貯蓄だけで「老後」を乗り切れる?

高齢者の生活を支える要素の1つは「貯蓄」です。特に、70代を過ぎると働く機会が減り、年金と貯蓄が生活を維持していくための主な資金となります。では、実際に70代の平均貯蓄はどの程度なのでしょうか。また、生活費は年金と貯蓄でカバーできるのでしょうか。   本記事では、それらの疑問を解き明かし、難しい場合の対処法も考えます。

70代の2人以上世帯の平均貯蓄額

70代の場合、2人以上世帯の平均貯蓄(金融資産保有額)は、金融広報中央委員会のデータによると約1900万円です。
 
しかし、これが実際にじゅうぶんな金額であるかは、その人の生活状況によります。要するに、可処分額に見合った支出に調整できるかどうかにかかっているのです。例えば、ある夫婦の場合、70代になった今も夫がパートタイムで働いており、貯蓄は3000万円あります。一方、同じく70代の別の夫婦は、夫が早くに会社を退職したため貯蓄は1500万円と少なめです。
 
どちらの世帯も、これらの貯蓄は日々の生活費、医療費、介護費用など、さまざまな出費をカバーするためのものとなります。そのため、年齢とともに高まる医療費や介護費用も考慮に入れる必要があるでしょう。
 

平均支出は平均年金受給額と貯蓄で大丈夫?

日本年金機構によると、年金受給者の平均年金受給額(厚生年金の場合)は、約22万円です。それに対し、2人以上の世帯の平均支出は70~74歳の場合、約25万円です。特に、持ち家率が高く、支出の中で住居費が2万円以下なので、住宅ローンが残っていたり、賃貸で生活している場合はさらに支出が多くなるでしょう。
 
こうなると、年金受給額だけでは足りず、毎月3~8万円ほど貯蓄から引き出す必要があるでしょう。例えば、この不足分を月額5万5000円程度と見積もり、さらに老後の期間を30年と仮定すると、ほぼ2000万円となります。
 
じゅうぶんな貯蓄があれば、平均支出は平均年金受給額と貯蓄でまかなえますが、そのためには夫婦2人で2000万円ほど必要と考えられます。
 

貯蓄と年金だけでは難しい場合の対策

貯蓄と年金だけでは生活が難しい場合、いくつかの対策が考えられます。
 
まず、1つ目は資産運用です。例えば、年金以外の収入源として、定期預金から投資信託に資金を移すことで運用益が期待できるでしょう。
 
2つ目は、食費抑制です。外食を減らして食費を抑えることで節約につながります。
 
3つ目は、公的支援です。具体的には、医療費の一部を補填(ほてん)する医療費控除の利用や、地域の福祉サービスの積極的利用などがあげられます。
 
4つ目は、生活保護です。所定の基準より資産が少ないと認定されれば、公的な生活保護の受給が可能となります。これらの対策は、適切に活用することで、財政状況が厳しい高齢者の生活を支える重要な手段となります。
 

70代世帯の貯蓄と生活費のバランスを保つ方法

70代の世帯の貯蓄は平均で2000万円近くあり、厚生年金受給額は平均で約22万円ですが、生活費はそれを上回るため、支出を抑える工夫や収入を増やす方法が求められます。
 
年金と貯蓄だけでは足りない場合でも、資産運用、節約、公的支援の活用といった対策により、生活を維持することは可能です。それぞれのライフスタイルに合わせて最適な方法を選択し、賢い老後生活を送りましょう。
 

出典

金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降) 各種分類別データ(令和4年)
日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2022年
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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