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標準的な年金額は約「15万円」? 受け取るために年収はいくら必要?

ファイナンシャルフィールド / 2023年6月11日 2時0分

標準的な年金額は約「15万円」? 受け取るために年収はいくら必要?

日本年金機構では、2023年4月からの標準的な年金額を公表しています。あくまで平均的な収入から計算された年金額ですが、自身の年金額が標準的なのかを知ることが可能です。それでは、標準的な年金額を受け取るためにはいくらの年収が必要なのでしょうか?   本記事では、標準的な年金額を受け取るために必要な年収がいくらなのか、解説します。

標準的な年金額は約15万円!

2023年4月からの標準的な年金額は国民年金を満額受け取れる場合に月6万6250円、厚生年金が月22万4482円です。しかし、厚生年金は夫婦2人分の国民年金が含まれているので、1人分の国民年金額を引く必要があります。これを計算すると、15万8232円と考えられます。
 

標準年金額は平均標準報酬額から計算されている

この15万8232円という金額は、平均標準報酬額から計算しています。老齢厚生年金は報酬比例部分、経過的加算、加給年金で構成されています。この中で老齢厚生年金の大部分を占めているのが報酬比例部分です。
 

報酬比例部分の計算方法

報酬比例部分は2003年3月以前と2003年4月以降の加入期間で計算式が異なります。
 
2003年以前に加入していた期間は、「平均報酬月額×7.125÷1000×2003年3月までの加入期間(月数)」です。平均報酬月額は「被保険者だった期間の標準報酬月額の総額」を「被保険者だった期間の月数」で割ったものになります。
 
そして、標準報酬月額は、毎月の基本給や手当などの報酬を各段階に区分したものです。例えば、東京都で報酬の月額が31万円の場合、標準報酬月額は30万円となっています。
 
また、2003年4月以降の加入期間は、「平均標準報酬額×5.481÷1000×2003年4月以降の加入期間(月数)」で計算されます。平均標準報酬額は、「各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額」を「2003年4月以降の加入期間(月数)」で割ったものです。
 
標準年金額は平均標準報酬額で計算されているので、2003年4月以降の加入期間を想定していると考えられます。2003年からは20年しかたっていないので、本来であれば、20年以上勤務している人は、それぞれの計算式で計算する必要があります。
 
しかし、分かりやすくするために簡易的に2003年4月以降の加入期間の計算式で計算していると予想されます。20年以上勤務している場合、計算式が異なることを覚えておきましょう。
 

標準年金額に必要な年収は527万円

標準年金額は平均的な収入の平均標準報酬額で計算されています。このときに使用されている収入は43万9000円です。これを、年収に換算すると526万8000円となります。
 
しかし、年収が526万8000円あれば標準年金額を受け取れるわけではありません。標準年金額を受け取るためには、43万9000円の平均標準報酬額で40年間働いた場合になります。つまり、定年前に年収が527万円あったとしても、標準年金額を受け取れるわけではないということです。
 
一般的に、年齢が高くなるにつれて給与は上がっていくものです。そのため、全く同じ年収で定年を迎える場合は少ないでしょう。重要なのは、各月の報酬額と賞与の額の総額を加入期間で割り、その金額が43万9000円になればよいということです。
 

将来の年金額の参考にしてみましょう

標準年金額の約15万円を受け取るためには、40年間働いたときの平均標準報酬額が43万9000円必要だということが分かりました。しかし、現在の年収が527万あれば受け取れるわけではありません。将来の年金をいくら受け取れるか、参考にしてみましょう。
 

出典

日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
日本年金機構 老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 は行 報酬比例部分
全国健康保険協会 令和5年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京都)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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