新人は「上司より早く出社するのが礼儀」と言われましたが本当ですか? 残業代って請求できるんでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2023年6月14日 2時30分
会社によっては、「新人は上司より早く出社するのが礼儀」と言われ、始業時刻よりも早く出社することを求められることがあります。こうした指示には従わなくてはいけないのでしょうか。また、早く出社した場合、残業代をもらうことができるのかどうかも気になるところです。 そこで、本記事では、早く出社することの必要性、残業代の有無を解説していきます。
早出の必要性はあるのか?
会社の通常の始業時刻よりも早く出社することを「早出」といいます。しかし、新人は「上司より早く出社するのが礼儀」という理由だけで、始業時刻よりも前に出社する必要はありません。
残業代は出るのか?
早出することによって、1日の所定の労働時間よりも長く働くことになります。従業員が所定労働時間を超える労働時間を行った場合、会社側は残業代を支払う義務があります。始業時刻前でも、終業時間後の残業と同じように残業代を支払わなくてはならないのです。ただし、早出によって「残業代が支払われるケース」と「支払われないケース」があることも覚えておきましょう。
残業代が支払われる主なケースが「着替えのために早く出社するケース」「朝礼や会議に出席するために早く出社するケース」「業務上必要な仕事が始業時刻前に行われるため、早く出社するケース」「上司に指示されて早く出社するケース」などです。
会社側から新人は「上司より早く出社するのが礼儀」という指示があり、早く出社することになったのであれば、残業代が支払われなければならないケースに該当するでしょう。
一方、残業代が支払われないケースは「自主的に早く出勤したケース」です。例えば、遅刻を防いだり通勤ラッシュを避けたりするために早く出社するケースが当てはまります。こうした早出は、個人の判断で行ったものであり、会社の指示を受けたものでも直接業務に関係するものでもないからです。
残業代を支払ってもらえない場合は?
早出は残業代の対象です。会社の給与明細書を見て、きちんと残業代を支払ってもらっているかどうか確かめてみましょう。もし支払われていないようであれば、会社に残業代を請求する必要があります。なかには、会社に請求しても支払ってもらえないケースもあります。
そのようなときは「個別労働紛争解決制度」を利用するようにしましょう。この制度は、紛争調整委員会(都道府県労働局)や社会保険労務士会労働紛争解決センター(全国の都道府県社会保険労務士会)に相談して、残業代の支払い要求をするというものです。簡易で少ない費用で済みます。
その際、早出をした証拠を集めておくことをおすすめします。タイムカード、パソコンのログイン記録やメールの送信記録などが証拠になるでしょう。
上司よりも早く出社する義務なし! 早出出勤は残業代の対象
「新人だから」という理由だけで、上司よりも早く出社する必要はありません。上司に指示されて、始業時刻よりも早く出社した場合は残業代がつきます。早出した証拠を集めて、会社に請求するようにしましょう。会社が応じてくれない場合は、個別労働紛争解決制度を利用する方法があります。ただし、遅刻はしないように余裕を持って家を出るようにすることは必要です。
出典
厚生労働省 労働時間・休日
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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