つみたてNISAには手数料がかかるって、本当なの? どんな手数料がかかるの?
ファイナンシャルフィールド / 2023年6月14日 5時40分
つみたてNISAは、投資信託の初心者でも利用しやすい制度です。しかし、どのような手数料がかかるのか知らないと、運用面などが心配で始めにくいかもしれません。 そこで本記事では、まず投資信託に必要な費用を紹介し、それを踏まえてつみたてNISAの手数料に関する実情を説明します。金融機関を選ぶ際のチェックポイントも解説するので、この機会にしっかり把握しておきましょう。
投資信託に必要な手数料とは?
以下に挙げる3点は、投資信託にかかる基本的な手数料です。
・販売手数料
投資信託を買うたびに発生する費用であり、購入手数料と表現されることも多いです。申込金を基準として、販売会社が定めている割合を請求されるため、申込手数料とよぶ投資家も少なくありません。
・信託報酬
投資信託の保有に伴って発生する費用であり、保有資産を基準として一定の割合で徴収されます。割合には年率を使用するケースが多く、販売会社だけでなく、運用会社や信託銀行も含めて分配する方式です。取引のタイミングで発生するのではなく、日割りで計算して差し引かれていきます。
・信託財産留保額
投資信託を解約するときに、代金から差し引く形で徴収される費用です。販売会社などの収益にならない点が特徴であり、徴収された分は留保として扱われます。つまり、投資信託用に残しておく財産になるため、運用の安定性や投資家間の公平性を高めるという役割もあるのです。
つみたてNISAの手数料に関する実情
金融商品の取引では、基本的に販売手数料が発生します。しかし、つみたてNISAは例外であり、どの金融機関で購入しても販売手数料はかかりません。つみたてNISAで扱える金融商品は、金融庁が指定する要件を満たすものだけで、それらに関しては政令で無料と定められています。
信託報酬は徴収されますが、国内株式のインデックス投信を0.5%以下に抑えるなど、負担は一定の水準以下なので利益を維持しやすいです。
一方、信託財産留保額に関する要件は、つみたてNISAの制度では特に設定されていません。ただし、実際には無料と定めている金融機関も多く見受けられます。
このように投資信託の手数料全般を節約しやすいことは、つみたてNISAの大きなメリットです。
金融機関選びにおけるチェックポイント
上記のような実情があるため、つみたてNISAの手数料は金融機関による差が小さいです。したがって、金融機関の選択において、手数料は最重要のチェックポイントとはいえません。
それよりも、扱っている金融商品を比較して、自分に合っているところを選ぶ必要があります。何らかの方針によって、ラインアップを絞り込んでいる銀行や証券会社も珍しくありません。その方針に共感できる人なら、自分好みの銘柄に出会える可能性が高く、購入時に悩む余地を減らせます。
一方、投資信託の知識があり、積極的な運用を希望する人は、金融商品の豊富さを重視したほうがよいでしょう。引き落とせる銀行口座の種類など、支払いの利便性に関する確認も大切です。
基礎知識を得て金融機関の選択に生かそう!
つみたてNISAも、手数料がかかることは本当です。しかし、販売手数料は無料であるなど、支出を抑えやすい制度として人気があります。恩恵の大きさを理解したいなら、信託報酬や信託財産留保額といった投資信託の費用について知ることが大切です。
このような基礎知識があると、つみたてNISAにおける金融機関を適切な観点で選択しやすくなるでしょう。
出典
金融庁 つみたてNISAの概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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