収入が少ない主婦(夫)でもできる老後に向けた投資法とは?
ファイナンシャルフィールド / 2023年6月14日 23時0分
老後に向けて、資産を少しでも増やそうと考える方も多いのではないでしょうか。 銀行に預金として預けても、近年は低金利が続いており資産を大きく増やすことはできません。そこで、資産形成の方法として株式や債券への投資が有力な選択肢となります。 こちらの記事では、収入が少ない主婦(夫)が少ない元手でできる投資方法として、NISA制度を活用した投資法を解説します。
主婦(夫)も夫婦のお金を使って資産運用が可能
投資と聞くと「元手として多くのお金が必要」と考え、給与収入がない主婦(夫)の方は諦めてしまうかもしれません。しかし、NISA制度を利用すれば、少ない金額でも夫(妻)の収入の範囲内で投資できます。
NISA制度を活用すれば非課税で運用できる
現行のNISA制度では、つみたてNISAなら年間40万円を20年間、一般NISAなら年間120万円を5年間にわたって非課税で投資できます。
2024年には新しいNISA制度が始まり、非課税の投資枠が年間360万円に増え、さらに非課税の期間は無期限化する予定です。非課税の範囲内の投資であれば、投資による利益に税金がかからないため効率的にお金を増やすことができます。
贈与税には注意
夫婦のお金でNISAを利用する場合、贈与税に注意しなくてはなりません。
NISAの口座は、1人につき1つしか開設できません。専業主婦(夫)が口座を作って投資する場合、投資に必要なお金は、働いている夫(妻)から贈与を受けたことになります。年間の贈与額が110万円を超えた場合、贈与税を納付する必要があります。
ただ、現行のつみたてNISAは非課税で投資できる上限が40万円までなので、つみたてNISAを活用すれば、贈与税を心配する必要はありません。
しかし、現行制度の一般NISA(120万円まで投資可能)と新制度のNISAでは、非課税限度額まで投資すると贈与税が関わってきます。贈与税を回避するためにも、専業主婦(夫)が投資する場合は、110万円までと覚えておきましょう。
運用結果をシミュレーション
NISA制度を利用した場合、どのくらいに資産を増やすことができるのか、金融庁のシミュレーションツールを用いてみてみましょう。金融庁のページで、毎月の投資額と想定利回りを入力することで簡単に計算できます。
毎月3万円を年利5%で運用した場合
毎月3万円を年利5%で運用した場合、30年間で元本1080万円から約2496.8万円に増やすことができます。つまり、運用収益は約1416.8万円です。全世界株式に広く投資する商品であれば、年利5%は十分に達成できる利率です。
毎月5万円を年利5%で運用した場合
毎月5万円を年利5%で運用した場合、30年間で元本1800万円に対して約4161.3万円に増やすことができます。つまり、運用収益は約2361.3万円です。毎月の投資額を増やせば効率よく資産を増やせるため、家計に余裕がある場合は投資額を増やすのがおすすめです。
毎月7万円を年利5%で運用した場合
毎月7万円を年利5%で運用した場合、30年間で元本計2520万円に対して約5825.8万円に増やすことができます。つまり、運用収益は約3305.8万円です。毎月7万円を投資に回すのは簡単ではありません。余裕があればパートなどで働くことを検討して、投資額を増やすことを検討しましょう。
まとめ
NISA制度による投資にはリスクが伴いますが、銀行に預けて利息を得るよりも高い利回りが期待できます。NISAを活用すれば非課税で資産運用することができ、効率よく資産を増やすことが可能です。
専業主婦(夫)の方でも、贈与税に気を付けながら資産運用を行うメリットは大きいでしょう。
出典
金融庁 新しいNISA
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より No.4402 贈与税
金融庁 資産運用シミュレーション
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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