家計支出は2021年から2022年にかけてどれだけ増えた? 2023年はどうなる?
ファイナンシャルフィールド / 2023年6月15日 8時40分
家計支出の増加は、物価上昇や生活費の増加、エネルギーコストの上昇、医療費の増加などの要因によって引き起こされることがあります。 特に2022年から2023年にかけては、ウクライナ情勢の影響によって物価やエネルギーコストが上昇しており、家計が圧迫されていると感じる人も多いでしょう。 では、実際のところ「家計支出」はどれだけ増えているのでしょうか。検証してみます。
家計が負担する消費支出は増えている!
総務省が毎年実施している「家計調査」では、各世帯の支出金額に関するデータを参照することができます。
2023年6月現在で最も新しい2022年の家計調査と、前年の2021年の同調査における支出金額を比較すれば、各世帯の支出がどれだけ増えたのかを検証することができます。それによれば、2021年における「二人以上の世帯」の消費支出金額は月平均27万9024円です。
これに対して、2022年の同世帯の消費支出金額は同29万865円となっています。つまり、2021年から2022年にかけて、およそ1万円以上、家計での支出が増えたということになります。
この支出の増加に影響を与えているのが、主にエネルギー価格です。消費支出の内訳のなかでも、光熱・水道代や電気代、またガス代といったエネルギー関連の支出が軒並み上がっています。
特に光熱・水道代と電気代は、ここ20年で見ても最も高い支出金額を示しており、やはりエネルギーコストの上昇が家計支出を大きく圧迫しているといえそうです。
一方、食料品に関しては、2021年が7万5761円だったのに対して、2022年は7万7474円という結果となっています。値上げのニュースが相次いでいるなか、食料品に関して2022年時点では、そこまで大きな影響は出ていないようです。
2023年はもっと家計支出が増える?
物価やエネルギーコストの上昇は、特にウクライナ情勢が大きなきっかけだといわれています。その紛争が始まったのが2022年の2月頃であり、そこから徐々に物価やエネルギー価格が上がるという形で影響が世界中に広がっていきました。
つまり、2022年の後半は物価高騰などが叫ばれていましたが、年間を通してみるとまだそこまで大きな影響を受けていたわけではないといえます。
しかし、2023年は物価やエネルギー価格の高騰が定着して久しく、企業なども価格の据え置きを続けるのが難しくなったことを理由に、高騰した分を商品価格などに反映させる状況が続いています。
つまり、2023年は価格高騰の影響を受けやすくなっており、家計支出はさらに増えることが予想できます。
2022年の段階ではまだそこまで影響が出ていなかった食料品も、2023年は消費支出をより増大させる大きな要因になるかもしれません。なおかつ、エネルギー価格の高騰はなおも続いているため、2023年の家計支出は今までよりも高い水準になることも覚悟する必要がありそうです。
家計支出は増えている! 物価高騰に備えよう
値上げや物価上昇などのニュースを見たり、実際にスーパーなどで買い物したりして、体験的に物価が上がっていると感じている人も多いでしょう。実際、統計データで見ても、2022年は2021年に比べて物価は上がっているようです。
物価が上昇すれば、家計支出は圧迫され、生活に大きな影響を与えます。また、2023年は2022年以上に家計支出が増えると予想されるので、そのための備えを万全にしておくことが大切だといえそうです。
出典
総務省 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2021年 表番号1-1
総務省 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2022年 表番号1-1
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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