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「給料が少ないから残業しよう」はNG? 本来は不要な残業で「残業代」をもらっても大丈夫なの?

ファイナンシャルフィールド / 2023年6月20日 2時30分

「給料が少ないから残業しよう」はNG? 本来は不要な残業で「残業代」をもらっても大丈夫なの?

もっと給与が欲しいからあえて残業する行為は、生活のために残業するということで「生活残業」とも呼ばれています。生活残業に対する残業代は、本来であれば不要な残業代であり、会社側から見ると明らかにマイナスなことになります。   また、生活残業をしていない従業員からすると、「不公平だ」と感じる場合も多いでしょう。ただ、生活残業をしている人にも致し方ない理由があり、「残業代をもらっても大丈夫だろうか」と罪悪感を覚えながら残業を続けているのかもしれません。   本記事では、生活残業による残業代は受け取って大丈夫なのかについて解説します。

時間外労働には残業代が発生する

労働時間は原則として1日8時間、週40時間以内と労働基準法に定められており、これを超えた時間は時間外労働となり残業代が発生します。それでは、生活残業であっても会社に残っている時間は時間外労働となり、残業代が発生するのでしょうか?
 

労働時間とは会社の指揮命令下にある時間のこと

労働時間とは、従業員が会社の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、会社の指示で従業員が業務に従事する時間は労働時間に当たります。つまり、会社が指示をしていないにもかかわらず、勝手に残って残業した時間については会社が時間外労働として扱う必要はないのです。時間外労働でなければ残業代も発生しません。
 

残業代がもらえているのは黙示の指示とみなされているため

ではなぜ、生活残業でも残業代をもらえている人がいるのでしょうか?
 
多くの会社では、就業規則に時間外労働についての定めがあります。ここに「時間外労働については会社が指示をする」旨の記載がある場合には、生活残業に対して残業代は支払われないでしょう。しかし、「指示」には以下のような「黙示の指示」も含まれることから、生活残業に対して残業代がもらえているのです。
 

●「今日中に完了させるように」などと、残業せざるを得ない指示をされた
●生活残業に気づいているが、注意されない
●残業を事後承認している

など

 

【まとめ】残業代をもらっても大丈夫だが今後なくなる可能性はある

生活残業による残業代が支払われているのであれば、受け取って問題はありません。しかし会社にとっては明らかに無駄な経費であり、歓迎されるものではありません。
 
また、生活残業をしていない従業員が不公平だと感じ、会社の士気が低下してしまう恐れもあります。今は黙認されている生活残業も、今後はできなくなる可能性がある点に注意してください。
 

出典

厚生労働省 労働時間・休日

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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