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「金投資」は安全資産としての価値が高い? 特徴や金のETFへの投資について解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年6月21日 10時50分

「金投資」は安全資産としての価値が高い? 特徴や金のETFへの投資について解説

金は「有事の金」といわれ、金融危機や戦争において株価が下がったときのリスクヘッジ資産として注目を集めます。最近でも、2020年のコロナ・ショックにおいて、金の価格は株価に逆行して上昇しました。本記事では、金への投資とはどういうものかについて解説します。

金投資の特徴

金という商品の特性から、金投資には次の特徴があるといえます。
 

1.安全資産としての価値が高い

金は通貨や証券とは異なり、金融市場の動きに左右されず、政治的・経済的な不安定要因に対する安全資産としての価値が高いとされています。
 

2.ポートフォリオの分散化に役立つ

投資家が金に投資することで、株式や債券などの一般的な資産クラスと異なる資産クラスをもつことができ、株式・債券・金といったそれぞれ値動きの異なる投資先への分散投資が可能になります。これにより、ポートフォリオのリスクを分散化できます。
 

3.通貨価値の低下に対する保護

通貨の価値が低下すると、通常、金価格は上昇します。これは、金が世界的な通貨のように機能するためです。したがって、金に投資することで、通貨価値の低下に対する保護を受けられます。
 

4.長期的な投資で大きなキャピタルゲインを得ることには向かない

金は、株式や債券などの他の資産クラスと比較して、長期的な投資には向かないとされています。これは、金が株式にとっての配当や債券にとっての利子のように、時間がたつにつれて価値を生む手段をもっていないからです。その反面、金は相対的に安定しており、金融市場の動きに大きな影響を受けにくいというメリットがあります。
 

5.金は株式や債券と異なった値動きをする

金の用途は、大ざっぱにいって50%が宝飾品、20%がエレクロニクスや歯科などの工業用、残りの30%が投資用です。したがって、金の価格は投資市場の動向だけでなく、工業用品や宝飾品の需給によっても大きく変動することがあります。また、世界的な政治的・経済的な不安定要因にも影響を受けることがあります。
 

6.株式と比べ、保有に追加の費用がかかることがある

金は現物資産のため、金の保管や保険料など追加の費用がかかることもあります。
 

金のETFへの投資

ここまで述べたように、金は現物資産のため、株式のような金融資産とは異なる性質があり、投資にもいろいろな手間がかかります。現物資産である金の投資を、株式と同じようにできるようにしたものがETF(上場投資信託)です。
 
金のETFに投資することは、金に直接投資するよりも簡単で手軽な方法の1つといえます。ETFは金の価格に連動するように設計されており、金の現物に投資する場合と比べ多くのリスクを軽減できます。以下に、金のETFへの投資における特徴と注意点を示してみます。
 

1.手軽さと低コスト

金のETFは、金に直接投資するよりも手軽かつ低コストであるとされています。また、株式市場と同じように、ETFは市場が開いている間、いつでも取引可能であるため、市場の動きに応じて投資戦略を柔軟に変更することも可能です。
 

2.価格の透明性がある

ETFの価格は市場で決まり、公開されているため、売買価格の形成プロセスに透明性があり、投資家は自分自身でリスク管理を行うことができます。
 

3.株式のインデックス・ファンドに比べると保有コストが若干高い

金のETFにも信託報酬手数料があり、年間0.4~0.5%程度の保有コストがかかります。これは株式のインデックス・ファンドの0.1%前後に比べると高いため、長期保有をする場合はコストを考慮した上で行うことが必要になります。また、ETFの売買には株式と同様、手数料がかかります。
 

まとめ

安定的な価値をもちながら株式と異なった動きをする金投資は、投資を行う上で考慮に値する手段だということができます。金への投資の際には、上記に述べた特性をじゅうぶん考慮して行うことがポイントになります。
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

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