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【異次元の少子化対策】「児童手当」はどう変わる予定? 結局「手取り」が減る可能性もある?

ファイナンシャルフィールド / 2023年6月25日 2時10分

【異次元の少子化対策】「児童手当」はどう変わる予定? 結局「手取り」が減る可能性もある?

政府が掲げている異次元の少子化対策の目玉である「児童手当の拡充」は、連日ニュースをにぎわせています。さまざまな情報が飛び交う中、「結局どう変わるの?」と疑問に思う人もいるでしょう。本記事では、2023年6月16日時点において分かっていることをまとめます。

異次元の少子化対策とは

「異次元の少子化対策」とは、2023年1月に岸田総理が検討を表明した少子化対策のことです。日本の少子化は年々深刻化しており、15歳未満の子どもの数は1980年から減少の一途をたどっています(図表1)。これまでの少子化対策では解決できない問題であるとし、これから大改革をしていくという意味で「異次元の少子化対策」と名づけたのでしょう。
 
図表1


総務省統計局 統計トピックス No.128 我が国のこどもの数-「こどもの日」にちなんで-
 

異次元の少子化対策の目玉は児童手当の拡充

現金が直接振り込まれる児童手当は、子育て世帯の大きな助けとなっているでしょう。この児童手当がさらに多くもらえるようになる予定です。
 
図表2

現状 予定プラン
支給期間 0歳から中学校卒業まで 0歳から高校卒業まで
所得制限 あり なし
高校生への支給月額 1万円
第3子以降の支給月額 0歳から小学校卒業まで:1万5000円
中学校:1万円
0歳から高校卒業まで:3万円

内閣官房 こども未来戦略会議
 

具体的にいくら増えるのか

子どもが3人いる家庭の児童手当の受給総額を計算してみましょう。計算の便宜上、全員4月生まれとします。まず、現状の児童手当(図表3)です。
 
1人目と2人目の子どもについては、0~3歳までの36ヶ月間で月1万5000円、3歳~中学卒業までの155ヶ月で月1万円なので合計209万円、2人分で418万円になります。3人目については0~小学校卒業までの155ヶ月で月1万5000円、中学卒業までの36ヶ月間で月1万円、合計268万5000円です。3人分の受給総額は686万5000円となりました。
 
図表3


内閣府 児童手当制度のご案内
 
次に予定プラン別で計算してみます。
 
1人目と2人目の子どもは、0~3歳までの36ヶ月間で月1万5000円、3歳~高校卒業までの191ヶ月は月1万円なので合計245万円、2人で490万円です。3人目は0歳から高校卒業までの227ヶ月すべてで月3万円なので、合計681万円にもなります。そして3人分の受給総額は1171万円です。
 
現状の児童手当では686万5000円ですが、予定プランが実現化すれば1171万円に激増するのです。そして3人目への支援が手厚いことから、「それなら3人目を考えよう」となる家庭を増やす狙いがあるのでしょう。
 

まとめ

児童手当の拡充は子育て世帯にとって喜ばしい政策でしょう。特に3人目をためらっている家庭は背中を押されるかもしれません。ただし、児童手当拡充の裏には、16~18歳の扶養控除を廃止することで財源を確保する案があります。児童手当が増えても、給与の手取りが減る可能性があるということも知っておきましょう。
 

出典

総務省統計局 統計トピックス No.128 我が国のこどもの数-「こどもの日」にちなんで-
内閣官房 こども未来戦略会議
内閣府 児童手当制度のご案内
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

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