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子どもの修学旅行代が払えない… 親としてできる方法は何がありますか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年6月26日 6時10分

子どもの修学旅行代が払えない…  親としてできる方法は何がありますか?

コロナ禍は社会や経済に大きな影響があり、学校行事のハイライトである修学旅行も中止や延期がされました。その後徐々に正常化されており、修学旅行を楽しみにしているお子さんも多いはずです。   しかし一方で、経済は緩やかに持ち直しているものの、家計のやりくりが大変だと感じている人も多いのではないでしょうか。本記事では、子どもの修学旅行代が払えないとお悩みの方に向けて、親としてできる対処法をご紹介します。

コロナ禍発生以来、不参加の生徒は増えている

「修学旅行代が払えないことが原因で不参加となってしまったら、子どもが学校でいじめられるかも」などと心配する方もいらっしゃるでしょう。しかし修学旅行に不参加の生徒数は、実はコロナ禍以来、増加傾向にあるのです。
 
しかし、(公財)全国修学旅行研究協会が公立中学校を対象に実施した「2022(令和4)年度調査研究報告」によると、2019年度と2022年の状況を比較すると、不参加生徒数は7635名も増加しました。経済的理由による不参加は増加傾向にあるものの、最も顕著な増加は不登校を理由とするものです。
 
この調査は、関東・東海・近畿地区のみの統計のため、コロナ禍がもたらした学校生活や家庭への影響は全国的に見るともっと大きいと考えられます。
 

子どもに修学旅行代が払えないことを伝えるべき?

最後の最後になって、経済的な理由で修学旅行に行けないと分かるよりは、家計の現状を子どもと早めに共有しておくのがおすすめです。子どもが疑いもなく修学旅行に参加するつもりでいるほうが、行けなかったときの心理的なダメージが大きくなるでしょう。
 
学習指導要領が改訂され、金融教育がスタートしていることをご存じでしょうか。学習内容には「生活設計・家計管理に関する分野」も含まれており、小学校では2020年度から、中学校では2021年度から、高校では2022年度から金融教育が実施されています。
 
金融教育の内容を聞き出しながら、子どもと話し合う機会を作ってみてはいかがでしょう。
 

親は何ができる? 修学旅行代が払えないときの対処法

場合によっては、お金がないとあきらめるのは早計かもしれません。行政もさまざまな支援対策を用意しているので、まずは支援情報をチェックしてみてください。うまく対象者の条件さえあえば、修学旅行に向けて資金を捻出できるでしょう。
 
本項では、修学旅行代が払えないときに親ができる対処法についてご紹介します。
 

小中学生向け! 就学援助制度

経済的な理由で小中学校への就学が困難な家庭に、学用品の購入費などを援助する制度です。小中学校に通う子どもの保護者で、「生活保護を受給されている方」「生活保護に準ずる程度に生活に困窮されている方で、各市町村が定めた認定基準に該当する方」が対象となります。
 
援助内容や申請時期、申請方法などは自治体によって異なるため、住まいのある自治体や学校に問い合わせる必要があります。
 

ひとり親家庭向け! 母子父子寡婦福祉資金貸付制度

20歳未満の子どもを扶養しているひとり親は、「母子父子寡婦福祉資金貸付制度」の利用が可能です。修学旅行代は「修学資金」に該当し、大学院卒業までの学費を無利子で借り入れることができます。ただし貸付制度なので、償還(返済)する必要があります。
 
対象は「母子家庭の母が扶養する児童」「父子家庭の父が扶養する児童」「父母のない児童」「寡婦が扶養する子」で、就学に必要な授業料や書籍代、交通費などの資金が援助されます。修学資金の限度額は、学校の種類ごとに各自治体で決められています。利用する場合は、まず自治体の福祉担当窓口にまずは相談してみましょう。
 

生活福祉資金貸付制度

市区町村社会福祉協議会が申請窓口となっているのが、「生活福祉資金貸付制度」です。「教育支援資金」のなかの「教育支援費」が修学旅行代に該当します。ただし、貸付制度なので償還(返済)する必要があります。低所得者、高齢者や障害者世帯が支援の対象で、限度額は学校の種類ごとに決められています。
 
申請時期や申請方法などは自治体によって異なるため、住まいのある自治体や学校に問い合わせる必要があります。
 

高校生ならアルバイトで稼ぐという方法も

子どもが高校に通っているようなら、アルバイトで稼ぐという方法もあります。生活保護を受給している家庭であっても、修学旅行費は収入認定除外とされているからです。ただし、学校からの許可が必要な場合があるので、まずは校則を確認してみましょう。
 

抱え込まず周囲に相談してみよう

子どもの修学旅行代が払えないかも……という状況に陥ったら、ひとりで抱え込まずにまず学校や自治体の窓口などで相談してみましょう。修学旅行代以外にもかかる費用があるので、工面するのは決して簡単なことではありません。
 
突然、不参加を子どもに告げるのではなく、親として適切に対処するためにも早めに相談することが大切です。
 

出典

公益財団法人日本修学旅行協会 修学旅行情報センター 修学旅行ドットコム 2022(令和4)年度調査研究報告
知るぽると 2.金融教育の目標と方法
江東区 就学援助制度
男女共同参画局 母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
社会福祉法人東京都社会福祉協議会 生活福祉資金貸付制度 教育支援資金のご案内
厚生労働省 生活保護制度の現状について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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