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ひとり親で生活が苦しい… 親の就職と子どもの教育資金をサポートしてくれる制度とは?

ファイナンシャルフィールド / 2023年6月27日 9時10分

ひとり親で生活が苦しい… 親の就職と子どもの教育資金をサポートしてくれる制度とは?

シングルマザーやシングルファザーの方で、「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」の名前はしっているものの、具体的な種類や内容がわからず、詳しく知りたいと思われる方は多いでしょう。   本記事では、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の種類や内容について解説します。また、親の就職をサポートするための技能習得資金や、子どもの教育をサポートするための修学資金の概要も紹介しています。 母子父子寡婦福祉資金貸付金制度に関する理解を深めて、自分の家族に適した貸付金制度を見つけるためにも、ぜひ参考にしてください。

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度とは

「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」は、ひとり親家庭や寡婦の方など、経済的に自立し、児童の福祉を充実させるために必要な資金を貸し付ける制度です。
 
この制度は、ひとり親家庭の親や児童、寡婦、父母のいない児童、また40歳以上の配偶者のいない女性などを対象としています。貸付金の種類や連帯保証人の有無によっては、無利子での利用も可能です。
 

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は12種類ある

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度では、12種類の貸付金があり、それぞれに異なる資金使途が設定されています。
 
図表1は、各貸付金の種類とその資金使途の一覧です。
 
【図表1】
 

貸付金の種類 資金使途
就職支度資金 就職する際に直接必要となる資金
医療介護資金 医療や介護を受けるために必要な資金
技能習得資金 事業開始や就職するために必要な資金
生活資金 知識技能を習得する間、医療や介護を受ける間、ひとり親家庭になって7年未満世帯の生活を安定・継続する間などに必要となる資金
就学支度資金 就学や修業するために必要となる資金
修業資金 事業開始、または就職に必要な知識や技能を習得するために必要な資金
結婚資金 扶養する児童などが結婚する際に必要となる資金
修学資金 高校・短大・大学・大学院、高等専門学校・専修学校などに就学させるために必要な資金
住宅資金 住宅建設や購入、改築などに必要となる資金
転宅資金 住宅を移転するため住宅の貸借に必要となる資金
事業開始資金 事業開始する際に必要な設備や機械等の購入資金
事業継続資金 事業を継続するために必要な商品、材料等を購入する運転資金

 
内閣府 男女共同参画局「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」より筆者作成
 

親の就職と子どもの教育資金をサポートする制度

本項では、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度のなかから、親や寡婦の就職などをサポートする「技能習得資金」と、子どもの教育資金をサポートする「修学資金」の2つに関して重点的に解説します。
 

親の就職をサポートする技能習得資金

技能習得資金は、事業を始めたり就職したりするために必要な知識やスキルを身につけるための費用を対象とした貸付金です。この制度は、母子家庭の母や父子家庭の父、寡婦などが対象となります。
 
償還期間は最長で20年であり、貸付期間は知識や技能習得期間中で最長でも5年です。また、措置期間は知識や技能の習得後1年間となります。
 
貸付金の限度額や貸付期間は、以下のとおりです。
 

●限度額
【一般】月額6万8000円
【特別】一括81万6000円
運転免許証 46万円
 
●利率
保証人有:無利子
保証人無:年1.0%

 

子どもの教育をサポートする修学資金

修学資金は、母子家庭の母や父子家庭の父が扶養する児童、父母のいない児童、寡婦が扶養する子どもなどを対象としています。この制度は、高校や短大、大学などに就学させるために必要な資金を貸し付けるものです。
 
償還期間は最長で20年であり、貸付期間は修学期間中となります。また、該当する学校を卒業後の6ヶ月間は措置期間となります。※専修学校(一般課程)の償還期間は5年以内です。
 

●限度額
高校、専修学校(高等課程):月額5万2500円
高等専門学校:月額(1~3年)5万2500円、(4~5年)11万5000円
専修学校(専門課程):月額12万6500円
短期大学:月額13万1000円
大学:月額14万6000円
大学院(修士課程):月額13万2000円
大学院(博士課程):月額18万3000円
専修学校(一般課程):月額5万1000円
 
●利率:無利子

 

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の注意点

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、貸付金の種類や連帯保証人の有無などによって、有利子の場合もあります。また、貸付金が振り込まれるまでには一定の時間がかかるため、計画的に利用することが重要です。
 
また、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度を検討している方は、注意点についても理解しておく必要があります。本項では、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の注意点を紹介します。
 

資金の種類によっては有利子となる

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度では、修学資金や修業資金、就職支度資金、就学支度資金などに関しては無利子での貸し付けが行われます。ただし、それ以外の貸付金については、連帯保証人を立てた場合に無利子、立てない場合は1.0%の有利子となります。
 
貸付金の利子については、利用する前に事前に確認しておくことをおすすめします。
 

貸付金の振り込みまでに時間がかかる

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の貸付金を受け取るまでには、申請書の提出から最短で1ヶ月かかり、利用者が多いときなどは3ヶ月以上かかる場合もあります。即日での資金受け取りはできないため、利用する際には計画的に行うことが重要です。  
      

ひとり親で生活が苦しいときは積極的に制度利用を

本記事では、母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の種類や内容、注意点について解説しました。母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、ひとり親家庭や寡婦の方など、経済的に自立し、児童の福祉を充実させるために必要な資金を貸し付ける制度です。
 
技能習得資金や修学資金など、合計12種類の貸付金が存在し、無利子での借り入れも可能です。ただし、貸付金の振り込みまでには最短で1ヶ月、長い場合は3ヶ月程度かかるため、注意してください。
 
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度に関心がある方は、早速、ご自身の居住地の保健福祉事務所(地域事務所)に相談してみることをおすすめします。
 

出典

内閣府 男女共同参画局 母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

神奈川県 母子父子寡婦福祉資金について

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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