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安心して「親を見送る」ために、今からできることは? 親の家計状況を知って対策しよう!

ファイナンシャルフィールド / 2023年6月27日 10時40分

安心して「親を見送る」ために、今からできることは? 親の家計状況を知って対策しよう!

行楽シーズンが近づき、お盆・連休などの帰省計画を立てている人がいるかもしれません。   今後、家族で集まった際は、将来のことやお金についても話し合ってみるのも良いでしょう。本記事では、安心して「親を見送る」ために今からできることなどを解説します。

現在の収入で生活できているか聞いてみよう

生活に必要な水道光熱費・食料品などの物価が上昇し続けている現在、親は現在の収入でじゅうぶんに生活できているのでしょうか?
 
大まかな生活費金額や経済的に困っていることがないか、確認してみましょう。
 
いきなり「生活できている?」などと切り出さずに「暑くなってきて、電気代や水道料金も値上がりしてきたね。こっちは今月の電気代が2万円だったよ。そっちはいくらくらい?」「夏バテしないように、食事をしっかり食べてる?」など、心配している気持ちを込めて少しずつ話してみるのがポイントです。
 
そこで「値上がりに困っている」などと返ってきたら、生活費用が年金収入などの範囲内に収まっているか確認してみましょう。可能なら、水道光熱費や税金(自動車税・固定資産税など)、クレジットカード類の引き落としに使っている金融機関口座を把握しておくと、将来の名義変更手続きが楽になります。
 
支出がオーバーしていて貯蓄を取り崩しながら生活していたら、病気入院費など「将来に起こりえる急な出費」にお金が足りず、仕送りや出費の立て替えが必要になるかもしれません。事前に兄弟姉妹・親戚など周囲と話し合い、急な出費を分担して負担するように取り決めておくのも有効な方法です。
 

高齢者向けの福祉制度を調べておこう

親の介護費用や医療費は、原則として親がためたお金や年金から支払い、それでも経済的に厳しい場合に申請できる公的な給付金制度があるのか調べておきましょう。
 
例えば、介護認定を受けた高齢者世帯では、リフォーム費用(手すり設置、スロープの設置工事など)が介護保険によって最大20万円まで支給されます。
 
健康保険の「高額療養費」のように、介護保険を利用した月の自己負担額が一定金額以上になると、超過した分が戻ってくる「高額介護サービス費」制度も利用可能です。払い戻し対象金があれば自治体から申請書類が届くので、提出が必要です。
 
自治体によっては、在宅介護者へ世帯収入など一定条件を満たす場合に家族介護者慰労金として支給していたり、介護用おむつを対象家庭に配達し支給していたりするところもあるので、親が住んでいる自治体ではどのような高齢者福祉制度があるのか調べておくと役立ちます。地域包括支援センター・ケアマネジャーに聞いてみるのも良いでしょう。
 

最期をどのように迎えたいのか希望を聞いてみよう

内閣府「令和元年版高齢社会白書(全体版)」で公表された「60歳以上の人に、万一治る見込みがない病気になった場合、最期を迎えたい場所」への調査回答結果では、約半数(51.0%)の人が「自宅」と答え、次に「病院・介護療養型医療施設」が31.4%となりました。
 
できるだけ親の希望をかなえるために、以下のことを聞いたり調べておいたりすることも検討してみましょう。
 

・万一のとき、最期をどこで迎えたいか
・亡くなったあとの自宅や財産類をどのように相続してもらいたいか
・遺産の相続人になる可能性があるのは誰か、戸籍を取り寄せて確認する
・親の財産(不動産や株式など)と借金の有無、金額を確認する

 
相続での争いを避けるために、事前に「公正証書遺言」「自筆証書遺言」などを作成してもらうことをお願いするのもひとつの方法です。
 

まとめ

生活をするうえで、お金の問題は人生の最期までついてくることが多く「介護破綻」「介護離職」「相続問題」など経済的な破綻が社会問題になっています。
 
長年かけてためてきた貯蓄と年金収入を保ちながら生活し、それでも足りない場合は公的な高齢者福祉制度などを利用して、親と子どもの生活が両方とも長く維持できるように事前に対策を立てておくのはいかがでしょうか。
 

出典

内閣府 令和元年版高齢社会白書 4高齢期の生活に関する意識
厚生労働省 介護・高齢者福祉
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

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