エアコンがフル稼働になる時期! 家計の見直し術をアドバイス
ファイナンシャルフィールド / 2023年6月28日 9時30分
今年の夏も暑くなりそうですね。そろそろエアコンの冷房をフル稼働する時期が来ます。電気代が高額になる時期に備え、家計を見直しておきましょう。
電気代の節約術
電気代の値上げが続き、さらに身の回りの商品の値上げも家計を圧迫しています。今回は家計の見直しとして、特に電気代に的を絞って節約方法をご紹介します。
電気代を節約するといっても、「待機電力を減らすために毎日こまめにコンセントを抜く」というような、毎日きっちりやらなくてはならない方法は長続きしないかもしれません。特に最近の家電は待機電力が非常に少なくなるようになっているため、コンセントを抜くぐらいでは電気料金を減らすことはできない可能性があります。
また無理な節約の例として、「夏場のエアコンの設定温度を上げる」ことや、「寝るときにエアコンをタイマーで切る」などの方法は、暑さで目が覚めて睡眠不足になるなど、体調を崩す原因にもなります。
エアコンは電源を入れたときの消費電力が最大のため、何度もつけたり消したりするほうが、逆に電気代が増えることもあります。
今回は、そんな無理をせずに節約が長続きする方法をご紹介します。
電気料金契約の見直し
電気料金の契約に従量電灯料金というものがあります。従量電灯という電気料金プランは、契約するアンペア数が多くなると基本料金が高くなる料金体系になっています。一般的な家庭で主に利用されている契約形態です。
アンペア数を下げることで基本料金が安くなり、その分電気料金を節約できます。ある電力会社の例では、50Aで契約している人が30Aの契約に変更するだけで、毎月591円、年間で7092円もの節約になります(あくまで一例です)。
ただし、同時に多くの電化製品を使用すると、ブレーカーが落ちますので注意が必要です。アンペア数を下げるためには、アンペア数が大きい家電を使う時間を上手に分散させることが必要です。まずは、アンペア数が大きい家電を確認しておきましょう。
上の表は、一時的に電気を大量に使用する家電の一覧です。大きなアンペア数の家電製品を同時に使用しないよう、「食器洗い洗浄機は寝る前にスタートする」「洗濯機の乾燥機能は極力使用しない」など、生活のリズムを少し工夫する必要があります。
また電力とガスの自由化により、電気とガスの契約をひとまとめにすることでセット割引なども提供されています。電気やガスの他社への乗り換えも検討してみましょう。割引などの詳細は各社のホームページをご確認ください。
家電の使い方の見直し
以下は使用する電気の多い家電の一覧です。一般的に長時間使用するものは大量の電気を消費します。
第1位:エアコン 34.2%
第2位:冷蔵庫 17.8%
第3位:照明 9.6%
第4位:TV(含DVD等) 4.6%
第5位:乾燥機付きの洗濯機 2.3%
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁ホームページ)
1.エアコン
エアコンは電気の使用量がもっとも多いので、少し工夫するだけで節約になるかもしれません。以下は節電方法の一例です。
・自動運転の利用(効率的な運転で節電になる)
・フィルターのクリーニング(自動クリーニング機能付きのエアコンもある)
・カーテンを閉める(遮光生地のカーテンにする)
・窓の外側に簾(すだれ)など日光を遮るものを置く
・窓ガラスに遮熱フィルムを貼る(地震時窓ガラスの飛散防止にも有効)
・扇風機などを利用し、部屋の空気を循環させる(快適性も向上)
・室外機を「よしず」などで直射日光が当たらないようにする
・室外機の周りに物を置かない(空気の流れをよくする)
・10年以上前のエアコンは買い替える
・二重サッシにする(初期費用は高額ですが、防音防犯など多くのメリット有)
2.冷蔵庫
冷蔵庫に入れなくても良い食品は冷蔵庫に入れないようにしましょう。冷蔵庫で保存する食品が多ければ多いほど出し入れで扉の開閉回数が増え、結果として電気代が増えます。
冬場と夏場の庫内の温度調節ができる冷蔵庫は、外気温にあわせて年に2回設定を変更しましょう。庫内を適切な温度設定にすることで生鮮食料品が長持ちし、電気代節約と合わせて、食品ロスを減らすことにもつながります。
冷蔵庫は冷蔵庫の壁面から熱を放出しています。冷蔵庫の周りをすこし空けることで、空気の流れができ、効率よく冷やすことができ電気代の節約になります。
3.照明器具
最近は、人がいないと自動で消灯する照明器具やスイッチも販売されています。買い替え時に、そのような器具が利用できないか検討してみましょう。つけっぱなしを防ぐことで、電気代の節約だけでなく、照明器具の寿命も延ばすことができます。また、蛍光灯などはLEDに買い替えるのも良いかもしれません。
4.テレビ
最近のテレビは大画面になり、液晶や有機ELなどのテレビでも消費電力が大きくなっています。つけっぱなしでだらだら見をやめ、録画してまとめて視聴するのも良いかもしれません。
テレビに「省エネモード」が付いている場合は「オン」にすることで、部屋の明るさに応じて、画面の明るさを自動的に調節してくれます。電気代の節約だけでなく、目にも優しいエコを実現できるかもしれません。
5.洗濯機
洗濯機の乾燥機能は大量の電気を消費します。長い梅雨時期など、どうしても必要な場合を除き、屋外や風通しの良い室内で干しましょう。
まとめ
今回は、節電のために毎日コツコツと努力する必要がないものを中心にご紹介しました。なかには家電の買い替えなど、一時的に費用がかさむものもありますが、長い目で見れば電気料金を節約することができるかもしれません。まずは各家庭でできるものから取り組んでみてはいかがでしょうか。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 機器の買換で省エネ節約/省エネ機器の現状
経済産業省 資源エネルギー庁 家庭でできる省エネ
執筆者:植田周司
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士、円満相続遺言支援士(R)
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