【ねんきん定期便】引き出しにしまう前に今、見ておきたい「年代別のポイント」
ファイナンシャルフィールド / 2023年6月29日 7時0分
![【ねんきん定期便】引き出しにしまう前に今、見ておきたい「年代別のポイント」](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_217007_0-small.jpg)
毎年、誕生日付近になると「ねんきん定期便」が送られてきます。特に20~40代の若い方は、一目見てもしくは全く見ずに、すぐ引き出しにしまってしまう方も多いでしょう。しかし、年金定期便には重要な情報がたくさん記載されています。 本記事では、ねんきん定期便に記載されている内容や、定期便が送られてきたらチェックしておくべきポイントを年代別に解説します。
ねんきん定期便とはどのようなおしらせ?
「ねんきん定期便」とは、年金制度への理解を深めることを目的として、日本年金機構が送付しているものです。ねんきん定期便には、主に以下のような情報が記されています。
●保険料納付額
●月別状況(直近13月)
●年金加入期間
●これまでの加入実績に応じた年金額
年金定期便は、年齢や年金の受給者になった方など、立場によって若干記載内容が異なります。毎年誕生日月に圧着はがきで送付されますが、35歳、45歳、59歳の節目の年だけ封書で送付されます。
ねんきん定期便を確認すれば、今まで納めてきた年金の額や年金加入期間、現在、自分がもらえる年金の額などが分かります。ねんきん定期便を確認し、もし記載に誤りがあったりもれがあったりした場合は、日本年金機構のホームページから「年⾦加⼊記録回答票」をダウンロードして必要事項を記載し、同封の返信用封筒で返送するか、最寄りの年金事務所に提出してください。
【ねんきん定期便】年代別のチェックポイント
ねんきん定期便は、50歳未満、50歳以上、そして35歳・45歳・59歳という節目の年に送られてくる内容がそれぞれ違います。本項では、ねんきん定期便が送られてきたら、どこをチェックすべきか年代別にご紹介します。
日本年金機構のホームページでも、「ねんきん定期便の見方ガイド」が公開されていますので、併せて確認してみるとより理解が深まるでしょう。
[35歳・45歳・59歳]封書のねんきん定期便チェックポイント
35歳・45歳・59歳は節目の年に当たるため、A4サイズの封書で送付されます。35歳・45歳に送付されるねんきん定期便で記載されるのは、以下のような内容です。
●保険料納付額
●年金加入期間
●これまでの加入実績に応じた年金額
●これまでの年金加入履歴
●月別状況(全期間)
59歳のねんきん定期便に記載されている内容は、以下のとおりです。
●保険料納付額
●年金加入期間
●老齢年金の種類と見込額
●年金加入履歴
●月別状況(全期間)
35歳・45歳・59歳に送付されるねんきん定期便は、年金に加入した年から全期間の加入状況が記載されています。封書のねんきん定期便が届いたら、年金加入履歴に誤りがないかをまずチェックしてください。国民年金は20~60歳まで加入が義務づけられています。人によっては、一時期、年金の納付猶予や免除を受けた方もいるでしょう。その時期が合っているかどうかも確認してください。
厚生年金に加入している方は、厚生年金保険の標準報酬月額に誤りがないかチェックしましょう。転職歴がある方は、職場が変わる度に厚生年金の加入手続きが正確に行われているかもチェックしてください。
年金に加入してから年月がたつほど記憶も曖昧になり、誤りがあっても気づきにくくなります。まずは、35歳のときに封書が届いたら、丁寧に確認しましょう。このとき、未納の年金に気づいても保険料の免除・納付猶予の対象となっていた方などであれば、10年までならさかのぼって追納できます。
[50歳未満]はがきのねんきん定期便のチェックポイント
35歳、45歳以外の50歳未満の方は、毎年圧着はがきで送られてきます。届いたら、これまでの保険料納付額や年金加入期間に誤りがないか確認しましょう。月別状況(直近13月)も同様です。特に、転職をして職場が変わった場合は、厚生年金の加入手続きが正確に行われているか、確認してください。
また、加入実績に応じた年金額を年金種類別に確認できるので、老後の生活資金を積み立てる目安にしましょう。公的年金で将来の年金がいくらもらえるから、不足分を個人年金やiDeCo、NISAなどでこのくらい毎月積み立てようといった試算ができます。
このほか、年金納付の免除や猶予をしてもらった方は、追納が可能かどうかもチェックしておきましょう。
[50歳以上]はがきのねんきん定期便のチェックポイント
50歳以上の方も、毎年圧着はがきで送られてきますが、内容が少し50歳未満と異なります。年金は65歳から支給が開始されますが、60歳から繰上げて受給することも、70~75歳まで繰下げて受給することもできます。はがきには、老齢年金の見込額に65歳での見込額と70歳・75歳まで遅らせた場合の見込額が記載されます。
年金の支払い状況に加えて、見込額の差をチェックしておけば「いつ年金を受け取ればよいのか」など、定年後の生活計画の参考になります。特に、65歳以降にも働き続けたい方は、いつまで働くのかの目安もつけられるでしょう。
ねんきん定期便を送られてきたらチェックを忘れずに
ねんきん定期便は毎年送られてくるので、ついよく見ないで引き出しにしまいがちです。しかし、年金は加入額と期間に応じて支給額が決定されるので、記載に間違えがあれば将来もらえる年金が減ってしまう可能性があります。最低限、加入期間と加入額に誤りがないかは毎年チェックしましょう。
50歳以上になったら、ねんきん定期便を確認しながらいつまで働くのか、いつから年金を受け取るかなど、老後の生活計画を立ててみるのもおすすめです。
出典
日本年金機構_ねんきん定期便関係
日本年金機構 年金加入記録に「もれ」や「誤り」があった場合
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和5年度送付分)
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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