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銀行が破綻したら預けていたお金はどうなる? 保護される預金の範囲とは?

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月3日 11時40分

銀行が破綻したら預けていたお金はどうなる? 保護される預金の範囲とは?

2023年3月に米国のシリコンバレー銀行やシグネチャー銀行、シルバーゲート銀行が破綻したニュースは、まだ記憶に新しいのではないでしょうか。日本の銀行が破綻したら預金者はどうなるのか、気にかけている人も多いはずです。   そこで本記事では、いくらまで銀行に預けられるのか、また銀行が破綻した場合にどこまで保護されるのかご紹介します。

預入残高はいくらまで?

日本では、銀行にいくらまで預金として預けられるのでしょうか? 各銀行の商品概要説明書を見ると、大手都市銀行、地方銀行やネットバンクにおいては特に上限は定められていません。
 
一方、ゆうちょ銀行のみ明確な上限が定められています。振替口座は制限なしですが、通常貯金1300万円、定期性貯金1300万円の合計2600万円が預入限度額です。
 

銀行が破綻すると預金は一定額なら保護される

現在、日本の銀行が破綻した場合に備えて預金保険制度が設けられており、一定額が保護されることになっています。
 
かつては平成8年度から「預金全額保護の特例措置」がとられていました。バブル崩壊後に多額の不良債権を抱える金融機関が増えたことを受け、信用不安を引き起こさないための措置でした。しかし平成17年4月からは「決済用預金」以外の全ての預金について、定額保護に移行されています。
 

預金保険制度で保護される預金等の範囲

預金は全て保護される時代は終わり、今では原則「1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1000万円までとその利息」が「預金保険制度」によって保護されています。また1000万円超の部分は切り捨てではなく、破綻した金融機関の財産状況に応じて支払いがなされる仕組みです。
 
保護される預金等の範囲を、図表1に示しました。
 
【図表1】
 

預金などの分類 保護の範囲
決済用預金 当座預金、利息のつかない普通預金など 全額保護
一般預金等 利息のつく普通預金・定期預金など 金融機関ごとに預金者1人あたり、元本1000万円までと破綻日までの利息等

 
出典:預金保険機構 万が一金融機関が破綻した時
 
外貨預金やたとえ円預金であっても外国銀行の日本支店に預けたものは、預金保険制度の対象外となります。なお全額保護の対象となる決済用預金とは、次の3つの要件を満たす預金のことです。
 

●無利息
●要求払い
●商品性として口座引き落としなどの決済サービスを提供

 
ほとんどの銀行で決済用預金口座を開設できますが、一部の銀行で利用できない場合があります。
 

対象となる金融機関

銀行や信用金庫・信用組合などは保護の対象となりますが、政府系金融機関や外国銀行の日本支店などは対象外です。保護対象の具体的な金融機関の名称は、預金保険制度を運営する預金保険機構の「対象金融機関」というページで確認できます。
 

預金保護の2種類の方式

取扱金融機関が破綻した際の預金保護は、次の2種類の方式によって実施されます。
 

●保険金支払方式(ペイオフ方式ともいう)
●資金援助方式

 
保険金支払方式は、文字通り預金保険機構から保険金を預金者等に支払う方式です。ただし混乱を最小限に止めるため、破綻処理コストがより小さい処理方式として2つめの資金援助形式が優先されます。預金者側の保護については、上記いずれの方法でも違いはありません。
 
資金援助方式とは、合併・営業譲渡などを介して引き継ぐ救済金融機関に対して、預金保険機構が資金援助を行う方式です。
 

保護される預金等の払戻しにかかる時間

気になる払戻しにかかる時間ですが、破綻後できるだけ速やかに処理される見込みです。例えば金曜日に破綻したとすると、翌週の月曜日に払戻しができるよう預金保険機構は努めるとしています。
 

預金の分散を検討しておこう

銀行の破綻がないとは言い切れない中、預金を失うリスク回避のために預金を分散させることも検討しましょう。また、無利子ですが資金をシフトさせることも一つの対策方法です。
 
ご自身の取引金融機関が、預金保険制度の対象かどうかもチェックしてみてください。
 

出典

金融庁 特例措置終了後の預金保険制度等に関する基本的な考え方(大蔵省)

預金保険機構 万が一金融機関が破綻した時

預金保険機構 対象金融機関

金融庁 第4章 ペイオフ解禁について

金融庁 預金保険制度 私たちの預金と保護の仕組み

金融庁 預金保険制度Q&A

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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