65歳以上で働いている人は900万人……!「平均収入」はどのくらい?
ファイナンシャルフィールド / 2023年7月4日 10時40分
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多くの方が、老後資金対策として、65歳以降も働くことを検討しています。総務省統計局の調査によると、65歳以上で働いている方は、900万人を超えており、年々増加している傾向にあります。 65歳以上の方が、どの程度の収入を得ているのかを把握することで、具体的な老後の資金計画を立てることが可能です。 本記事では、65歳以上の方の平均年収について、詳しく解説します。また、高齢者の就業者数や就業率についても紹介しますので、高齢者の就業状況や収入事情を把握して、老後の資金計画を具体化するために参考にしてください。
65歳以上で働いている人(高齢就業者数)は900万人を超えている
総務省統計局の「高齢者の就業」によると、2021年における高齢者(65歳以上)の就業者数は909万人となり、過去最多となりました。
表1は、2011年から2021年までの、高齢者の就業者数の推移をまとめたものです。
【表1】
年 | 高齢就業者数 |
---|---|
2021年 | 909万人 |
2020年 | 903万人 |
2019年 | 890万人 |
2018年 | 860万人 |
2017年 | 806万人 |
2016年 | 770万人 |
2015年 | 732万人 |
2014年 | 682万人 |
2013年 | 637万人 |
2012年 | 596万人 |
2011年 | 571万人 |
※総務省統計局 統計トピックスNo.132 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-「2. 高齢者の就業」をもとに筆者作成
高齢就業者数は、2004年以来、18年連続で前年比増加が続いています。
高齢者のおよそ4人に1人が働いている
総務省統計局の「高齢者の就業」によると、2021年の高齢者の就業率は25.1%であり、およそ4人に1人の高齢者が就業しています。
男女別の就業率は、以下のとおりです。
●男性:34.1%
●女性:18.2%
表2は、近年における、高齢者の就業率の推移をまとめたものです。
【表2】
年 | 高齢者の就業率 |
---|---|
2021年 | 25.1% |
2020年 | 25.1% |
2019年 | 24.9% |
2018年 | 24.3% |
2017年 | 23.0% |
2016年 | 22.3% |
2015年 | 21.7% |
※総務省統計局 統計トピックスNo.132 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-「2. 高齢者の就業」をもとに筆者作成
表2のとおり、高齢者の就業率は上昇傾向にあります。
また、70歳以上の高齢者の就業率に関しては、65~69歳の就業率よりも大幅に低く、近年では、17〜18%程度で推移しています。
高齢就業者は「卸売業、小売業」「農業、林業」などが多い
総務省統計局の「高齢者の就業」によると、高齢就業者数が最も多い産業は「卸売業、小売業」で、130万人、次に多いのは「農業、林業」で、104万人、その次が「サービス業(他に分類されないもの)」で、103万人です。
また、高齢就業者が、就業者全体に占める割合が最も高い業界は、「農業、林業」で53.3%、次に高いのが「不動産業、物品賃貸業」で26.8%、その次が「サービス業(他に分類されないもの)」で22.8%となっています。
65歳以上の平均収入
国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、65歳以上の平均年収、および男女別の平均年収は、表3のとおりです。
【表3】
年齢 | 平均年収 | 男性 平均年収 |
女性 平均年収 |
---|---|---|---|
65〜69歳 | 338万円 | 423万円 | 216万円 |
70歳以上 | 300万円 | 369万円 | 210万円 |
※国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」をもとに筆者作成
また、60歳から64歳の平均年収は423万円(男性537万円、女性262万円)であり、年齢が上がるにつれて、平均年収は低下する傾向がみられます。
全世代の平均収入
国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、全世代の平均年収は443万円であり、男性の平均年収は545万円、女性の平均年収は302万円です。
高齢者の平均年収と全世代の平均年収を比較すると、65歳から69歳の年齢層は、全世代平均より105万円低く、70歳以上の年齢層は、143万円低いことが分かります。
自身の収入を平均収入と比べてみよう!
総務省統計局の「高齢者の就業」によると、65歳以上の就業率は25.1%であり、900万人以上が働いています。また、65歳から69歳の年齢層では、平均年収が338万円、70歳以上の年齢層では、平均年収が300万円となっています。
ただし、65歳以上で働く場合、在職老齢年金制度により、収入に応じて年金額が減額されたり、支給が停止されたりする場合がありますので、事前にこの制度について理解を深めておいて、計画的に働くことが重要です。
出典
総務省統計局 統計トピックスNo.132 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-「2. 高齢者の就業」
国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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