年金の「最大額」っていくら?そのためにはいくらの年収が必要?
ファイナンシャルフィールド / 2023年7月7日 4時40分
![年金の「最大額」っていくら?そのためにはいくらの年収が必要?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_218197_0-small.jpg)
老後資金2000万円問題によって「年金ってそんなに少ないの?」「老後資金、どうしよう」と、お悩みの方もいらっしゃるでしょう。年金として受給できる金額は、納付期間の収入や勤務形態によって、一人ひとり異なります。 例えば、国民年金のみ受給できる自営業の方よりも、厚生年金も受給できる会社員の方のほうが、年金受給額は高くなります。 さて、自身の年金受給額も気になる一方で、ふと「年金は最大でいくら受給できるの?」「ものすごく稼いでいる人は、どれくらいの年金を受け取れるの?」などという興味が湧くこともあるでしょう。 今回は、年金の最大額と、その金額を受給するために必要な年収について、ご紹介します。
年金を最大額で受給するには年収がいくら必要?
受け取れる年金の最大額は、年間およそ450万円、月額にして、37万5000円ほどです。民間企業に勤める方の平均給与は443万円(令和3年度、男性545万円・女性302万円)のため、現役世代の平均を上回る金額を、受け取れることになります。
この年金受給額は、全員が受給できる「国民年金」と、会社員として勤めた方が受給できる「厚生年金」を合わせたものです。そのため、最大額で年金を受け取りたい場合は、年金の納入義務が発生する20歳から59歳までを、会社員として勤務する必要があります。
また、年金を最大額で受け取るには「いくら収入があったか」も重要です。厚生年金の支給額は、標準報酬月額と標準賞与額によって変動します。
標準報酬月額の値は、給与の額面によって、1~32までの等級に分かれており、それに応じた支給額が設定されるからです。
最高ランクの年金を受け取れるのは、32等級に該当する、報酬月額(月収)が63万5000円以上の場合に限られます。
くわえて、賞与は150万円・年3回分までが加算されるため、これを含めると、年収総額で1212万円(税金を引かれる前の金額)を、15歳から70歳まで(厚生年金分について)、獲得し続けていれば、最大額で年金を受給できる計算になります。
年金受給額を確認する方法・受給額を増やす方法
もちろん、ご紹介したとおりの「最大額の年金(年間450万円)を受給するために、1212万円の年収を55年間獲得し続ける」ということは、現実的ではありません。しかし、現在の年金受給額を確認して、できるだけ増やす努力はできます。
年金受給額は、日本年金機構の「ねんきんネット」を利用するか、誕生月に送付される「ねんきん定期便」で確認できます。すぐに確認したい場合は、ねんきんネットに登録して、利用しましょう。
また、確認して「この受給額では老後の生活がこころもとない」と感じた場合は、あらかじめ、年金受給額を増やす工夫をしたり、貯蓄したりして、備えておく必要があります。
年金受給額を増やす手段としては、現在よりも収入を増やして受給額を上げるか、投資・個人型確定拠出年金・個人年金保険などを利用して、個人的な収入源を確保しておくことが挙げられます。今のうちに、自身の受給予定額と受け取りたい金額について考えて、対策を講じておきましょう。
今からできる対策に着手して、より多く年金を受け取ろう
最大額の年金は、およそ年額450万円で、民間企業に勤める方の年収以上の金額を受け取れます。しかし、それには、1212万円程度の年収を稼ぎ続けなければなりません。
年金について、興味や関心を持ったときは、自身が受給できる年金が、いくらくらいになりそうかを確認する、よい機会でもあります。自身の年金を確認して、不安が残る場合は、今のうちに、対策を講じておきましょう。
出典
国税庁 「令和3年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」
日本年金機構 「令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和5年度版)」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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