同僚がよく「タバコ休憩」に行きます。これで給与が支払われるのってアリなんですか?
ファイナンシャルフィールド / 2023年7月7日 2時10分
![同僚がよく「タバコ休憩」に行きます。これで給与が支払われるのってアリなんですか?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_218271_0-small.jpg)
勤務中にタバコを吸いに席を外す「タバコ休憩」。タバコを吸わない人からすれば、「こっちは働いているのに、タバコを理由に休むなんて」と腹が立つのではないでしょうか。タバコ休憩は休憩時間なのか、労働時間なのか、気になるところです。 そこで本記事では、タバコ休憩は労働時間とみなされ、給与の対象となるのかを解説していきます。
労働時間の定義とは?
労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことです。そのため、実際に仕事をしている時間だけでなく、指示があればすぐに仕事ができるように待機している「手待ち時間」も労働時間に含まれます。
手待ち時間とは、具体的には「飲食店の店員が、お客が来ればすぐに応対できるように待っている時間」「荷物の積み込み作業のため、トラックが倉庫に到着するのを待っている時間」「タクシーの運転手が、乗車希望のお客が来るのを待っている時間」などが当てはまります。待っている間、従業員が休憩をしていたとしても、手待ち時間は労働時間として扱われるのです。
一方、休憩時間とは使用者の指揮命令下から離れて、自由に過ごすことができる時間のことです。つまり、労働時間になるか休憩時間になるかは、使用者の指揮命令下にいるかどうかで判断されます。
タバコ休憩は労働時間としてみなされるのか?
タバコ休憩は労働時間とみなされるのでしょうか。判例としては、タバコ休憩を「労働時間とみなしたケース」と「休憩時間とみなしたケース」があります。判決を分けたのは、使用者の指揮命令下にいたかどうかです。
例えば、喫煙所が仕事場所から離れておらず、何かあればすぐに仕事に取り掛かることができる状態であれば、使用者の指揮命令下にいるとみなされ、労働時間となります。労働時間とみなされれば、タバコを吸っている時間も給与は支払われます。
逆に、喫煙所が仕事場所から離れていて、何かあったときにすぐに対応できない場合は使用者の指揮命令下から外れているとみなされ、休憩時間となるのです。休憩時間に対して給与は支払われません。
ただし、実際はタバコ休憩=労働時間とする会社がほとんどです。つまり、タバコ休憩中も給与が支払われるのです。だからといって、タバコ休憩のために長時間職場から離れるのはよくありません。
また、タバコを吸わない社員からすれば、タバコ休憩=労働時間とみなされ、給与を支払われることに不公平さを感じるかもしれません。しかし、タバコは吸わない人でも、トイレに行ったりコーヒーを飲んだりすることもあります。そのたびに「労働時間なのか、休憩時間なのか」を判断するような職場環境では、人間関係もギスギスしたものとなるでしょう。
タバコ休憩に給与を支払う会社が大半
使用者の指揮命令下に置かれている時間は労働時間としてみなされます。
喫煙所が仕事場所から近く使用者の指揮命令下にいる場合は労働時間となり、給与が支払われます。逆に、喫煙所が仕事場所から離れていて、指揮命令下から外れているとみなされた場合は休憩時間となり、給与は支払われません。
ただし、大半の会社はタバコ休憩も労働時間とみなし、給料を支払っています。だからといって、度を超すのはよくありません。周囲を気遣うことが大切です。
出典
厚生労働省 岡山労働局 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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