社会人になった息子が「実家暮らし」を継続……家に毎月お金を入れてもらうとしたらいくらが妥当?
ファイナンシャルフィールド / 2023年7月7日 10時10分
![社会人になった息子が「実家暮らし」を継続……家に毎月お金を入れてもらうとしたらいくらが妥当?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_218444_0-small.jpg)
「子どもが就職して、社会人になったのはいいけれど、家にいくら入れてもらえばいいのか分からない……」 お金にまつわる話は、家族間でも切り出しにくく、上記のように悩んでしまう親御さんもいらっしゃるでしょう。とくに働きはじめたばかりで、まだ十分な貯蓄がないと分かっている場合には、余計に、話を持ちかけにくい場合もあるのではないでしょうか。 そこで今回は、アンケート調査や統計の結果をもとに「実家暮らしの人は、どれくらいのお金を家に入れているのか」「一人分の生活費を、その金額でカバーできるのか」などについて、ご紹介します。
実家暮らしの人が家に入れている平均金額
2022年に実施されたアンケート調査によると、60歳までの実家暮らしをしている男女500人が、家に入れているお金の平均金額は、4万257円だと分かりました。家に平均的な金額を入れてもらうならば、4万円程度を目安にするとよいでしょう。
ただし、子どもの収入と支出のバランスや、ライフプラン、奨学金の返済額などによって、家に入れられる金額は大きく変わります。平均をみて、一概に決めるのではなく、さまざまな条件を考慮して、決める必要があるでしょう。実際に、この調査でも、表1のとおり、金額にばらつきがあり、同年代でも、家に入れる金額はまちまちになっています。
表1
出典:保険マンモス株式会社「実家暮らしの方へのアンケート」
とくに若年層では、家にお金を入れていない割合も多い傾向にあります。
実家暮らしを継続する場合は「結婚資金を貯めたい」「起業・独立したい」「将来に備えて」など、まとまった貯金を作りたいと考えている人もいるでしょう。本人の経済状況とライフプランを考慮して、話し合いをしておくことで、トラブルを回避しやすくなります。
月4万円入れてもらうだけで生活費はカバーできる?
家に入れてもらう金額の平均が分かったところで、次に気になるのは「4万円で、生活にかかる費用をどれだけカバーできるのか」という点ではないでしょうか。総務省から発表された、2022年12月分の家計調査報告によると、支出額について、表2のとおりの結果が出されています。
表2
項目 | 二人以上の世帯における平均金額 | 一人あたりの費用 |
---|---|---|
食料 | 10万2662円 | 5万1331円 |
住居 | 2万56円 | 1万28円 |
光熱・水道 | 2万5806円 | 1万2903円 |
家具・家事用品 | 1万5366円 | 7683円 |
被服・履物 | 1万2043円 | 6021.5円 |
保健医療 | 1万5777円 | 7888.5円 |
交通・通信 | 4万1004円 | 2万502円 |
教育 | 1万1219円 | 5609.5円 |
教養娯楽 | 3万1554円 | 1万5777円 |
その他 | 5万2635円 | 2万6317.5円 |
※筆者作成
一人あたりの平均金額は、単純に人数で割って算出したもののため、実情と多少ズレが生じている可能性はあるものの、4万円では、食費もカバーしきれないことが分かります。統計をみると、一人あたりの食費・光熱水道費・保健医療費・交通通信費だけを合計しても、9万2000円はかかっている計算になります。
そこで悩むのは「一人あたりの生活費に相当する9万円を家に入れてもらうか」「奨学金返済や生活費のサポートをしないかわりに、家に入れるのは4万円程度でよしとするか」という点ではないでしょうか。あらかじめ、双方で話し合いをしておいて、疑問点や不満点を解消しておくことが大切です。
自分の家に合った金額を入れてもらおう
実家暮らしの方の場合、全年代を通じて、平均4万円程度を家に入れていることが分かっています。ただし、一人が生活する際にかかる費用は、4万円では収まらないため、子どもが実家暮らしを続ける予定の場合は、事前に話し合いをして、いくら入れてもらうかを明確にしておくことが大切です。
家全体の支出金額や、子どものライフプランを考慮して、お互いに負担が重くなりすぎない程度の、ちょうどよい金額を見つけておきましょう。
出典
保険マンモス株式会社 「実家暮らしの方へのアンケート」(PR TIMES)
総務省「家計調査報告 -2022年(令和4年)12月分、10~12月期平均及び2022年平均-」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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