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自由なお金は3万円!? 圧倒的に「給料が足りない」新卒社員がとるべき対策とは

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月9日 2時40分

自由なお金は3万円!? 圧倒的に「給料が足りない」新卒社員がとるべき対策とは

2023年も7月を迎えようとしており、新卒入社した新入社員も自分の「稼ぎ」について考え始める時期ではないだろうか。   大学を卒業後、上京して都内にある中堅メーカーの営業に就職したAさん(23歳・男性)もその一人だ。「給料が少ない」と嘆いているAさんが取るべき次の一手とは?

社会人デビューするも… 新卒社員は手取りが少ないケースも

就職後一人暮らしを始めたAさんは、家賃や水道光熱費などを自分で支払うのは初めてだ。また、在学中は親の扶養に入っていたため国民健康保険料を払っておらず、健康保険料を払う必要性も認識していなかった。
 
Aさんはアルバイト経験があるが、税金などの控除項目などをチェックしていなかったため、税金や社会保険制度に関する知識がほとんどない。「もちろん額面通り『20万円』がそのままもらえるとは思っていませんでした。ただ、差し引かれる金額が思った以上に大きかったですね。まさか手取り額(可処分所得)が16万円くらいしかないなんて……」
 
総務省統計局の家計調査によると、2022年の単身世帯の消費支出の平均額は約16万円だ。もちろん、全世代の平均のためAさん世代の生活費は、もっと少ない可能性も考えられる。いずれにしても手取り額から生活費を差し引いたお金の少なさにAさんはショックを受けたという。
 
「たった3万円ですよ。正直言うと大学時代のほうが自由に使えるお金が多かった。せっかく社会人になって経済的に自立したいと考えていたのに、自分の趣味を楽しむことができません」
 
自由に使えるお金が少ないと感じているAさんは、どうにかして自由に使えるお金を増やしたいと考えている。Aさんのように「自由に使えるお金が足りない」と感じている新卒社員は、どのような手段を取るべきだろうか。
 

社会人デビューするも… 新卒社員は手取りが少ないケースも

Aさんは「給料が少ない」と考えているが、一般社団法人労務行政研究所の「2023年度 新入社員の初任給調査」によると、大卒初任給の平均額は22万5686円となっている。つまり、他の新卒社員と比べると著しく給料が低いわけではないことを理解しておくべきだろう。
 
それを踏まえたうえで自由に使えるお金を増やすために、まずは「節約すること」が大切だ。会社員が収入を増やす手段は限られるため、自由に使えるお金を増やすための手段として節約は即効性がありながらも、長期的にはさらに大きな効果が期待できる、限られた手段の一つだ。
 
例えば、通信費や水道光熱費などの固定費を一度見直せば、節約効果はその後も持続する。1万円かかっていた通信費を3000円にできれば、毎月7000円の可処分所得を増やすことができる。
 
もし不要な保険に入っている場合は、解約することも検討しよう。具体的には、独身のAさんに死亡保険は不要であるケースが多いため、死亡保険に加入している場合は解約するとよいだろう。
 
自由に使えるお金を増やすために「副業をする」という選択肢もあるが、Aさんのような新入社員にはおすすめできない。新入社員はビジネスの基本やスキルを磨くには非常に恵まれた立場だ。この時期に目先の収入を得ることより、将来のキャリアを踏まえて本業の仕事を覚えることを優先するべきだろう。
 
目先の収入を得るために副業を行い、その結果として本業がおろそかになると、昇給・昇進に悪影響が出てしまう恐れがある。また、「自由に使えるお金が欲しい」という思考にとらわれてしまうと視野が狭くなり、マルチ商法や投資詐欺に引っかかってしまうリスクが高まるのも長い目で見ても、仕事を覚えて一人前になるまでは、本業でスキルを習得することを心掛けるとよいだろう。
 
また、新入社員は十分な貯蓄がないケースが多いと考えられるため、突発的な入院などのアクシデントに備えるためにも、貯蓄を意識しよう。20代で健康といえども、突発的な事故などで入院するリスクはゼロではないからだ。
 
節約を行い、可処分所得が増やせるようになったら、3ヶ月分の生活費を目標に貯蓄をしよう。
 
3ヶ月分程度の貯金ができたら、資産運用を始めることもおすすめだ。低金利が続いている日本では、預金のままでは資産を増やすことができない。全世界株式へ投資する低コストのインデックスファンドへ投資すれば、年5%程度のリターンが期待できるため、NISA制度を有効活用するとよいだろう。
 
このように、新入社員のAさんは「節約→貯蓄→資産運用」の流れを実践すれば、徐々に自由に使えるお金を増やせるだろう。
 

まとめ

Aさんのような新卒社員の人はまず、家計簿アプリなどを活用して自身の収支を「見える化」してみることがおすすめだ。ビジネスと同じように家計の数字を見ることができる能力は、若いうちから習得して絶対に損しないスキルといえるだろう。
 
おおまかでもいいので収支を確認すれば、「節約→貯蓄→資産運用」の流れを実践しやすくなるのは間違いない。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告-2023年(令和5年)3月分及び1~3月期平均-
一般財団法人労務行政研究所 2023年度 新入社員の初任給調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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