高齢者の「4人に1人」は働いている!? 定年後の仕事はどうやって探せばいいの? 平均年収についても解説
ファイナンシャルフィールド / 2023年7月11日 10時10分
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総人口が減少する中、2022年9月15日時点で65歳以上の高齢者人口は3627万人、総人口に占める高齢者の割合は29.1%で、どちらも過去最高です。そして、高齢者の中で働く人も、年々増加しています。とはいえ、定年後の仕事をどのように探し、実際どれくらい稼げるのかはよく知らないという人も多いのではないでしょうか。 本記事では、定年後の仕事の探し方と、高齢者の収入状況について解説します。
高齢者の4人に1人は働いている
総務省の「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」によると、高齢者の就業者は2004年以降、18年連続で増え続け、2021年は909万人です。10年前の2011年は571万人なので、わずか10年で300万人以上増加しています。
また、高齢者人口3627万人の中で909万人が働いているというのは、就業率でいうと25.1%です。つまり、高齢者の4人に1人は働いているということです。こちらも2011年は19.2%で、年々増加しています。
ちなみに、高齢者全体の就業率は25.1%ですが、定年直後の人が多い60~64歳では71.5%、65~69歳では50.3%の人が働いています。このことからも、定年後も多くの人が仕事をしていると言えそうです。
高齢者の平均年収は300万円以上
高齢者の4人に1人が働いている状況ですが、具体的にどのくらい稼いでいるのでしょうか。国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」の、65歳以上の高齢者の平均年収を見てみましょう。男性、女性、合計の65歳以上の平均年収は図表1のとおりです。
図表1
年齢 | 男性 | 女性 | 合計 |
---|---|---|---|
65~69歳 | 423万円 | 216万円 | 338万円 |
70歳以上 | 369万円 | 210万円 | 300万円 |
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査を基に筆者作成
同調査では、全年齢の男性の平均年収は545万円、女性は302万円、合計で443万円です。定年後は現役時代よりは収入としては下がる傾向にあることが分かります。
定年後の仕事の探し方とは?
定年を機に、いったん自分のキャリアはリセットされます。その後、どのような仕事の探し方があるのかをいくつか見ていきましょう。
定年前の企業で再雇用として働く
定年後、仕事の探し方の定番とも言えるのが、定年前の企業の再雇用制度を利用することです。現在企業は、従業員が希望すれば65歳まで雇用する義務があるので、基本的には同じ企業で65歳までは働くことができます。
同じ企業で働けば、慣れ親しんだ環境で落ち着いて働けるでしょう。ただし、定年前よりは給料が下がる場合が多いです。また、定年前まで部下だった人が、再雇用後は上司になることも少なくありません。再雇用を選択する際には、ポジションや人間関係などもよく考えて判断しましょう。
シニア向け求人サイトから探す
定年後の仕事を探す際に気になるのが、「企業は若い人を希望するので、自分は採用されないのでは」と言う点です。確かに、転職では基本的には若年層のほうが有利です。
そこで考えたいのが、シニア向け求人サイトです。シニア向け求人サイトでは50代・60代、もしくは、それ以上の求人に特化しています。掲載している企業も、シニアを前提としているので、自分の年齢層に合った仕事が見つけやすいでしょう。
シルバー人材センターに紹介してもらう
各市町村に設置されているシルバー人材センターでは、信頼できる仕事を紹介してくれます。自宅の近くで体力的にも無理のない仕事ができるでしょう。
ただし、紹介してもらえる仕事は原則として短期・単発、短時間の仕事が多く、また毎月一定の収入を見込めません。高収入は難しいですが、社会貢献を兼ねて働きたいという人には向いているでしょう。
定年後の働き方について一度考えてみよう
現在は定年後に年金だけでゆっくりという人は多くありません。定年後に働くかどうか、また働く場合どういう仕事に就くかは、個人の価値観や生活の仕方によってさまざまです。
とはいえ、多くの高齢者が働いている中、定年を迎える前に、定年後の仕事について考えることは決して無駄にはなりません。本記事を参考に、定年後の働き方について一度考えてみてはいかがでしょうか。
出典
総務省統計局 統計からみた我が国の高齢者 -「敬老の日」にちなんで-
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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