2024年1月から始まる新NISA。資産形成の手段としてNISAの魅力を知っておこう!
ファイナンシャルフィールド / 2023年7月11日 8時0分
令和5年度税制改正により、新しいNISAが2024年1月から始まります。 現NISAを利用している方も、まだ利用していなかった方も新しいNISAについて知り、今後の資産形成の手段として魅力を探っていきましょう。
新しいNISAの特徴は「拡充」と「恒久化」
株や投資信託などの金融商品に投資をした場合に、売却益や配当金には約20%の税金がかかってしまいます。そもそもNISAとは、個人の投資を促す目的もあり、ある一定の範囲内で行われる投資については非課税になる制度です。正式には、「少額投資非課税制度」といいます。
イギリスの個人貯蓄口座(Individual Savings Account)をモデルにしたため、日本版ISA(Nippon Individual Savings Account)の頭文字をとってNISA(ニーサ)になりました。
さて、新しいNISAはどんな特徴があるのでしょうか?
(1) 非課税保有期間が無期限化されます
従来のNISAの場合、つみたてNISAでは20年間、一般NISAでは5年間でしたが、それぞれ期限はなくなります。
(2) 口座開設期間が恒久化されます
従来のNISAは時限的な制度として、2023年までとされていましたが、新しいNISAは恒常的なものです。
(3) つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能になります
従来のNISAでは、つみたてNISA、一般NISAのうちどちらか一つを選択しなければなりませんでした。新しいNISAでは併用が可能になります。また、従来の一般NISAは「成長投資枠」に名称が変わり、つみたてNISAは「つみたて投資枠」に名称が変わります。
(4) 年間投資枠が拡大されます
つみたて投資枠は年間120万円(現NISAでは40万円)、成長投資枠は年間240万円(現NISAでは120万円)と拡大します。また、併用が可能となるので合計最大年間360万円となります。
(5) 非課税保有限度額が拡大されます
非課税保有限度額については、簿価残高(買付残高)で管理されます。従来のNISAでは、つみたてNISAは800万円、一般NISAは600万円で併用不可でした。
新しいNISAは成長投資枠だけ1200万円の限度額が設けられており、全体で1800万円まで投資ができます。つみたて投資枠だけで1800万円の枠を使用することも可能ですし、成長投資枠を最大限1200万円使用し、残りの600万円をつみたて投資枠に充てることも可能です。
まとめ
NISA口座を活用して、教育資金や住宅購入資金を非課税で運用しながら、貯蓄感覚で積み立てることも有効だと思います。
まとまった資金が必要になったときには、投資している投信や株式の一部または全部を解約してお金を引き出すことができます。また、NISAの口座内にある商品を売却した際には、当該商品の簿価分の非課税枠を再利用できるようになりますので、その枠を使って老後資金づくりもできます。
投信や株式への投資になりますので、元本割れを起こすリスクのあることは現在のNISAと変わりありませんが、新しいNISAはご自身のライフプランや、そのときのライフステージに応じて自分にあった使い方ができます。非課税保有限度額内であれば、生涯にわたって非課税メリットを享受できる、長く付き合っていきたい制度となるでしょう。
なお、新しいNISA制度が始まるにあたって、現行のNISA制度で保有している商品はすぐに売却する必要はなく、購入時から一般NISAでは5年間、つみたてNISAでは20年間そのまま非課税で保有が可能となります。非課税保有期間が終了した後は、新しいNISA制度に移管されることもありません。
出典
金融庁 新しいNISA
執筆者:仁木康尋
日本FP協会CFP(R)認定者、国家資格キャリアコンサルタント
この記事に関連するニュース
-
24歳会社員「投資に怖いイメージが…NISAは利用するべきですか」 早期投資のメリット、FPが解説
まいどなニュース / 2024年7月26日 12時32分
-
将来に向けて月1万円ずつ貯金をしていたら、親に「NISAのほうがお得なんじゃない?」と言われました。普通に貯金するよりも、NISAのほうがお金が貯まるのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月26日 9時10分
-
「もしも」のための貯金はいくらあれば安心? アラサーで一人暮らしの社会人なら、「100万円」あれば問題ない?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月25日 3時30分
-
30歳になりNISAを始めようと思っているのですが、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の違いがわかりません。非課税期間が異なるのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月13日 0時30分
-
「NISA」と「iDeCo」って何が違うの? 初めてやるならどっちがおすすめ?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月27日 9時10分
ランキング
-
1「なだ万」、オノデラに売却=外食から撤退―アサヒGHD
時事通信 / 2024年7月25日 21時11分
-
2エリート官僚にトラックドライバーの気持ちはわからない…「長時間労働の禁止令」に運転手たちが猛反発のワケ
プレジデントオンライン / 2024年7月26日 8時15分
-
3メルカリ「フルリモート廃止?」に私が感じたこと 一体感を得るには「ある種の非効率さ」も重要だ
東洋経済オンライン / 2024年7月26日 11時0分
-
4再送-NY外為市場=円が対ドルで一時2カ月半ぶり高値、米GDP受け伸び悩み
ロイター / 2024年7月26日 6時40分
-
5昨年度の郵便事業896億円の営業赤字、前年度の4倍超…封書やはがき減収・集配や運送委託費増
読売新聞 / 2024年7月25日 18時13分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください