1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

空き家の維持費は年間「約17万円」!? 意外とかかる費用について解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月11日 10時40分

空き家の維持費は年間「約17万円」!? 意外とかかる費用について解説

空き家になった実家を「何となく」相続してもいいかなと考えていませんか?「単に財産を引き継ぐだけ」と思われるかもしれませんが、ふたを開けてみると財産どころか負の財産、「負動産」かもしれません。なぜなら、空き家でも意外と維持費がかかるからです。何にそんなにかかるのでしょうか。1つずつ見ていきましょう。

空き家は放置できない

空き家を放置してしまうと、以下のような問題が起こる可能性があります。
 

・老朽化により倒壊する
・犯罪の拠点に利用される
・動物や害虫の巣窟になる
・近隣物件を巻き込んでの資産価値の低下

 
要するに、人に迷惑をかけてしまうのです。しかも実家ともなれば近隣住民は知った顔も多いでしょう。もしもの事態が起こった場合には、親の顔をつぶすことになりかねません。
 

空き家にかかる維持費は10万円以上

空き家には年間10万円以上の維持費がかかります。状況によっては30万円を超える場合もあります。いったい何にお金がかかるのか見ていきましょう。
 

固定資産税

固定資産税は毎年1月1日時点で不動産を所有している人に対してかかる税金です。空き家であっても不動産を所有していることには変わりないため、納税義務があります。
 
空き家を含む住宅の敷地にかかる固定資産税は、住宅用地の特例措置によって税額が約6分の1(200平方メートル以下の小規模住宅用地の場合)に軽減される仕組みとなっているのですが、倒壊の危険性が高いなどの理由から「特定空き家等」や「管理不全空き家等」に認定されてしまうと、特例措置が適用されなくなるので、注意が必要です。
 
「特定空き家等」や「管理不全空き家等」に認定されていない空き家であれば、固定資産税は、固定資産税評価額が1000万円としても約3万円になります。
 

水道光熱費

空き家なのだから必要ないと思われるかもしれませんが、掃除などの際には必要です。契約し続けるとすると、地域差もありますが基本料金だけで年間3万円くらいにはなるでしょう。
 

火災保険料・地震保険料

空き家であっても災害に対する備えは必要です。建物の構造や広さ、築年数などの状況によって保険料は変動しますが、目安としては5万円前後です。
 

草刈りなどの管理費用

庭の定期的な除草や剪定(せんてい)、家に風を通すために窓を開ける作業など、空き家の管理は定期的に行わなければなりません。自身で通う場合には交通費や道具代などがかかりますし、不動産会社などに委任する場合には月5000円から1万円程度の管理料が発生します。月5000円でも年間6万円の負担になります。
 

その他臨時的に発生する費用

定期的に発生する費用の他にも、台風などで破損した家の修繕費や、不法投棄されたゴミの処分代などが発生する可能性があります。場合によっては100万円を超える費用になるでしょう。
 
「不法投棄のゴミ処分代は行政が支払うものではないのか」と思われるかもしれませんが、そのような根拠規定はありません。自身でゴミ処分代を支払った後、不法投棄者を特定できた場合には費用請求する流れになります。
 

まとめ

本記事の試算によると、空き家にかかる維持費は年間約17万円という結果になりました。空き家を一度所有してしまうと、手放すまで毎年発生する費用です。10年で170万円、修繕費などの臨時費用が発生した場合にはさらにかかります。空き家の相続を検討する場合には、相続後から継続的にかかる維持費についても、じゅうぶん考慮しましょう。
 

出典

東京都主税局 固定資産税・都市計画税(土地・家屋)
 
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください