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「住民税、今月だけ高くない? 計算間違ってる?」→6月だけ「1000円」高い場合に考えられる理由とは?

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月12日 9時50分

「住民税、今月だけ高くない? 計算間違ってる?」→6月だけ「1000円」高い場合に考えられる理由とは?

「住民税」の給与天引き額が新年度分に切り替わるのは毎年6月です。会社員などの場合、手取りが減ったのに、給与明細を見直すと住民税が上がっていたという経験をした人もいるでしょう。では、7月以降の給与から引かれる住民税が6月より減っていることには気が付いていますか? なぜ6月だけ高いのでしょうか。解説します。

住民税の基本的な流れ

まず、住民税の計算がどのように給与から天引きされているのかについて解説します。
 
住民税の課税期間は、所得税と同じ暦年(1月1日~12月31日)です。図表1のとおり、1年が終わると会社は、社員それぞれに支払った給与を記載した「給与支払報告書」を市区町村役場へ提出します。
 
市区町村役場は給与支払報告書を基に各社員の住民税を1人ずつ計算し、5月31日までに会社へ通知します。そして会社は6月からその通知書どおりの金額を給与から天引きし、社員分をまとめて市区町村へ納付する流れとなっています。
 
図表1
 
図表1
 
東京都主税局 特別徴収にかかる手続きについて
 

6月の住民税だけ高いのは端数の調整月だから

給与から天引きされている住民税は、1年分を12ヶ月で分割した金額となっています。例えば、2022年分の住民税が12万円だったとしたら、毎月1万円ずつ天引きされる形です。
 
ただし、税金は100円単位まで発生するため、12で割り切れるほうが少ないのです。割り切れない場合の例としては、住民税が20万200円であれば1万6683.333333…円となり、このような場合は7~5月は1万6600円、6月は残りの1万7600円となります。6月が端数の調整月であることが、6月の住民税だけ高い理由です。
 

会社が天引き額を間違うこともある

給与計算を給与ソフトで行っている会社の場合には、足し算引き算などを間違える可能性はほぼありません。しかし、パソコンが計算するおおもととなる金額の登録自体を人が間違えてしまうと、パソコンはその金額のまま計算するだけですから、誤った給与計算結果になってしまいます。
 
これは住民税についてもいえることで、市区町村役場から届く住民税の通知が紙である限り、人が入力しなければなりません。まれに6月の住民税が7月以降も引かれていたというケースがあるので、7月の給与明細は注意して見てみましょう。
 
万が一、住民税が多く引かれていることに気が付かなかった場合でも、最終的には市区町村役場で気が付く仕組みになっているので安心してください。多く払った分は還付されます。
 

【参考】給与天引きの切り替え時期が1月ではない理由

2023年6月から切り替わる新しい住民税は、2022年分の所得に対するものです。「半年も空けずに1月から天引きすれば分かりやすいのに」と思いませんか? しかし、それは不可能なのです。
 
なぜなら、2022年分の給与支払報告書の提出期限は2023年1月31日であること、他の所得がある人や医療費控除を受ける人などは会社員であっても確定申告をしますが、その期限は2023年3月15日であること、そして役場はその後から市民1人ずつの住民税を算出していかなければならないからです。筆者としては、むしろ5月31日までによく間に合うなと思います。
 

まとめ

住民税が6月だけ高いのは、1年分の住民税を12ヶ月で割った際の端数処理の関係からです。7月以降も減っていない場合には、給与計算をした人に確認してみると安心でしょう。
 

出典

東京都主税局 特別徴収にかかる手続きについて

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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