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被災地へ寄付すれば、自分にもうれしい恩恵が。寄付すると利用できる減税の制度とは

ファイナンシャルフィールド / 2018年8月6日 22時30分

被災地へ寄付すれば、自分にもうれしい恩恵が。寄付すると利用できる減税の制度とは

異常気象の影響か、各地で大きな災害が発生しています。   少しでも被災をされた方の助けになるようにと、義援金を寄付した人も多いと思います。被災地の役に立ってくれればそれだけで嬉しいものですが、それで税金が安くなれば、それに越したことはありません。   寄付をした時に利用できる減税制度を確認してみましょう。  

自治体への寄付、義援金は「ふるさと納税」になる

被災した自治体へ寄付する、赤十字の義援金に募金する、被災地で活動している団体に寄付するなど、被災地への寄付にもいくつかのケースがあります。それによって、税制優遇の制度が異なります。
まず、被災した自治体に寄付をする場合です。この場合は「ふるさと納税」の制度が活用できます。災害が発生した際に、日本赤十字社や中央募金会が受け付ける義援金も「ふるさと納税」の対象になります。
「ふるさと納税」の対象になると、一定額までは実質2000円の負担で寄付ができることになります。2000円を除いた金額は、所得税と住民税が減税になるからです。
<所得税率20%の人が5万円を寄付した場合>
所得税の減税分:(5万円-2000円)×20%=9600円
住民税の減税分(基本分):(5万円-2000円)×10%=4800円
住民税の減税分(特例分):(5万円-2000円)×(100%-10%-20%)=3万3600円
減税額の合計:9600円+4800円+3万3600円=4万8000円

自治体への寄付なら、ワンストップ特例制度を利用すれば、確定申告の必要はありません。
義援金の場合は確定申告が必要になりますので、振り込み時の明細書と義援金募集のコピーを取っておきましょう。e-Taxで申告することもできます。
注意点としては、他のふるさと納税と合わせて、限度額を超えた分については税制の優遇が受けられないことです。減税分の多くを占める住民税減税(特例分)は、住民税の所得割額の2割までとなっています。年収の1~1.5%程度がメドと言えるでしょう。もっとも、この範囲内であれば、実質的な負担は2000円のみ。減税となる部分はそれを活用しながら、その分寄付を増やすのもよいでしょう。
 

ボランティア団体への寄付は、2つの減税策の選択

被災地で貢献している団体に寄付をするというのも大きな貢献です。寄付する団体が、認定NPO法人、公益財団法人などであれば、税制優遇を受けられます。ふるさと納税と違い、原則は国の税金である所得税のみが対象です。
「寄附金控除」と「寄附金特別控除」の2つの制度があり、どちらかの選択です。
「寄附金控除」は、寄付をした金額から2000円を引いた金額分、所得を減らすことができる制度です。所得が減ることで、所得税が少なくなります。どのくらい減税となるかは、その人の所得税率によって異なります。
「寄附金特別控除」は、寄付をした金額から2000円を引いた金額の40%に相当する金額分、所得税が減税となります。収入がかなり多い人でなければ、「寄附金特別控除」の方を選択した方がよいでしょう。
<所得税率20%の人が5万円を寄付した場合>(どちらかの選択)
寄附金控除を選択した場合の減税額=(5万円-2000円)×20%=9600円
寄附金特別控除を選択した場合の減税額=(5万円-2000円)×40%=1万9200円

住民税については、自治体の指定の団体の場合のみ、減税の対象となります。いずれの場合も確定申告が必要になりますが、こちらもe-Taxで申請することができます。
Text:村井 英一(むらい えいいち)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本証券アナリスト検定会員、国際公認投資アナリスト

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