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あなたはいくつ知っていますか?多死社会に向けて変わる埋葬のカタチ 

ファイナンシャルフィールド / 2018年8月7日 9時30分

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亡くなる方が増える一方で、祭祀がいない、夫や姑が眠る婚家の墓に入りたくないという方が増えています。   これらの背景を踏まえて、最近は埋葬の方法が多様化しています。   あなたならどこで永遠の眠りにつきたいですか?  

埋葬のカタチが多様化してきた背景

日本は○○家の墓というように、家単位で墓を守ってきましたが、現在は核家族化が進み家という概念が薄れてきています。
また、葬儀そのものにお金をかけるというよりも、少人数で故人の希望を反映したオリジナリティ溢れる見送り方が好まれる傾向にあります。
亡くなる方の数は増える一方ですが、見送る側の子供がいない、いても嫁にいった娘だけなど、遺された家族の負担も大きくなってきています。また、人口が減少していく一方の地方では、無縁墓が増加してきています。弔う人の高齢化、子が遠方に居住しているなどで墓を管理できず、無縁墓になっている割合が3割を超える地域もあるというから驚きです。
お墓を守ることが難しくなった現代、埋葬のカタチも多様化してきました。
 

海洋散骨・樹木葬・宇宙葬

では、どのような埋葬のカタチがあるのでしょうか。
最近よく目にするのは「海洋散骨」と言われる埋葬方法です。こちらはパウダー状にした遺骨を、水に濡れると溶ける紙に包んで海に還すというものです。
船をチャーターする、何人かの家族が一緒に乗りあうなどいくつかの方法があり、散骨する場所も選択可能です。予算に応じてオリジナル性を持たせることができそうです。
例えば、他の家族と乗り合う場合ならおよそ10万円~、チャーターでもおよそ18万円~とリーズナブルな価格設定になっています。
樹木葬も遺骨をパウダー状にします。墓苑などの樹木を墓標に見立て、個人や夫婦・家族単位での埋葬、他人と合祀などから選ぶことができます。
墓苑によっては好きな樹木を選ぶことができるようですが、人気が高いのはやはり桜の木のようです。遺骨は土に還す場合と骨壺の状態で埋葬する場合があります。
夫婦二人で埋葬を希望する場合は場所にもよりますが30万円くらいから可能です。どちらを選ぶかは事前にしっかりと調べて選ぶといいでしょう。
宇宙葬にもいくつかの方法があります。遺灰を巨大バルーンに積めて空に放ち、成層圏につくとバルーンが割れて空に散骨するタイプ、人工衛星に遺灰を搭載し約240年間地球の周りを周遊するタイプなどです。
バルーンタイプと違い人工衛星に搭載する方はやや割高で100万円くらいですが、それでも墓を購入するより安価です。
これらの埋葬方法は永代供養になるため、墓を継ぐ子がいない・生涯独身・子に負担をかけたくない・婚家の墓に入りたくない・先祖代々の墓が遠く管理できないため、墓じまいを考えているなどの理由で選ばれているようです。
 

散骨は合法か?

散骨は法律違反ではないかという意見が出ることがありますが、法務省が1991年、葬送のための祭祀として節度をもって行われる限り遺骨遺棄罪(刑法190条)に違反しないとの見解をだしました。
ですから、「節度をもって行われる限り」自由に行うことができます。しっかりとした業者のもとで執り行うことで、社会的問題を起こさずに済むのではないでしょうか?
 

家族との事前コミュニケーションは必須

埋葬のカタチが多様化してきたからといって、自分一人で何もかも決めてしまうことはお勧めできません。
特に遺骨がまるで残らない形での埋葬は、家族が周りの親族にあれこれ言われて辛い思いをすることがあります。
是非、家族で話し合われて、みんながなるべく納得のいく形で埋葬の方法を決めてください。
葬儀や墓は故人や先祖を悼み、あるいは懐かしみ感謝するものでもあります。そのことをしっかりと理解した上で、自分なりの埋葬のカタチを家族と共に選ばれるといいでしょう。
Text:一橋 香織(ひとつばし かおり)
相続診断士事務所 笑顔相続サロン代表、全国相続診断士会会長、東京相続診断士会会長
アフィリエイティッドファイナンシャルプランナー【AFP】、2級ファイナンシャルプランニング技能士、相続診断士、終活カウンセラー上級、家族信託コーディネーター

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