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結婚後40年、ずっと扶養されていました。老後、年金はどのくらいもらえますか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月15日 22時40分

結婚後40年、ずっと扶養されていました。老後、年金はどのくらいもらえますか?

専業主婦(夫)やパートなどで配偶者の扶養内の人は、「第3号被保険者」となります。第3号被保険者であれば、年金保険料が免除され、かつ国民年金(老齢基礎年金)をもらうことができます。   本記事では、この「扶養内」の条件を確認し、40年間扶養内であった場合に受け取れる年金額を確認してみます。

扶養内の条件は?

(1)第3号被保険者とは?

国民年金の加入者のうち、厚生年金、共済組合に加入している第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者を第3号被保険者といいます。
 
例えば、夫が会社員で厚生年金に加入している人の配偶者(妻)で、扶養に入れる条件を満たしている場合には、第3号被保険者です。そして、妻が夫の社会保険の被扶養者となり、公的年金、健康保険、介護保険といった社会保険料が0円になり、かつ社会保険の保障を享受できます。
 
なお、夫が自営業で国民年金・国民健康保険に加入している場合は、社会保険の扶養制度がありません。
 

(2)扶養になる条件は?

次に、この第3号被保険者になる条件を確認してみます。第3号被保険者、すなわち配偶者の扶養に入れる条件は次の2つです。


1. 労働時間・勤務日数が正社員の4分の3未満

2. 1年間の見込み年収130万円未満(交通費・残業代・賞与含む)
  ただし、60歳以上の場合は、年収180万円未満

これがいわゆる「130万円の壁」といわれるものです。
 
ただし、勤め先の従業員数が101人以上(2024年10月からは51人以上)の勤め先に勤務している人は、上記2条件を満たしていたとしても、次の4つの条件に該当する場合は、パート先で社会保険に加入する必要がありますので扶養からはずれます。いわゆる「106万円の壁」です。


1. 週の所定労働時間が20時間以上
2. 月額賃金が8万8000円以上(年額106万円相当以上)
3. 2ヶ月を超える雇用の見込みがある 
4. 学生でない(ただし、休学中や夜間学生は加入対象となる)

扶養内の人が受け取れる年金額

(1)国民年金(老齢基礎年金)は、いくらもらえるのか?
国民年金の受給額は、老齢基礎年金の満額をベースに下記の計算式で算出されます。
 
・国民年金受給額(年額)=79万5000円※×保険料納付月の合計÷480ヶ月
 
※この老齢基礎年金の満額は、毎年改定されます。令和5年4月からはこの金額となっています。ただし、68歳以上の人(昭和31年4月1日以前生まれ)は、79万2600円となります。
 
なお、国民年金の支給は、保険料の納付月や保険料の免除期間などを合算した期間が10年(120ヶ月)以上あることが条件です。
 
(2)40年間扶養内の人の年金額
結婚後40年ずっと「扶養内」、すなわち第3号被保険者であった人の保険料は、配偶者が加入している厚生年金や共済組合が負担します。
 
したがって、扶養内に入っている40年間、国民年金の保険料を納付していることになります。40年間扶養内に入っている人の年金額は、令和5年4月からは以下のとおりです。
 
・40年間扶養内の人の年金額=79万5000円×(40年×12ヶ月÷480ヶ月)=79万5000円
 
なお、68歳以上の人(昭和31年4月1日以前生まれ)は、79万2600円となります。ご自身の状況で年金額を試算し、老後資金について検討しておくとよいでしょう。
 

出典

日本年金機構 第3号被保険者
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
厚生労働省 社会保険適用拡大ガイドブック
日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
 
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

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