【大人の学び直し】資格取得費はどこまで認められる? 知っておくべき「特定支出控除」
ファイナンシャルフィールド / 2023年7月18日 7時20分
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自己啓発やスキルアップのために新たな資格を取得しようとした際の費用には「資格取得費」が適用できる場合があります。確定申告の際に、「経費」として扱えますが、どのような場範囲なら認められるかが問題です。「資格取得費」として申請しても認められない場合もあります。 この記事では、「資格取得費」の基本知識を押さえながら、その要件について詳しく見ていきます。
資格取得費とは?
会社員には、特定の支出を経費にできる、給与所得者の「特定支出控除」という制度があります。「資格取得費」は、「特定支出控除」として計上できる特定の支出のひとつです。具体的には、教科書や参考書の購入費、受験料、スクールや講習会の受講料などが含まれます。
これらは、特定の資格を取得するために必要な費用として支出されるもので、ビジネスのスキルアップや仕事の幅を広げるために重要な投資となるでしょう。
また、「資格取得費」は、確定申告時に一定の条件下で経費として計上することが可能となっています。これにより、節税効果も期待できます。しかし、全ての「資格取得費」が経費として認められるわけではありません。一定の条件を満たすことが必要です。詳しくみていきましょう。
資格取得費が経費として認められるための要件
まず、「資格取得費」が経費として認められるためには、取得する資格が現在の業務に直結していることが必要です。例えば、プログラマーが新たなプログラミング言語の資格を取得したり、会計士が最新の税制に関する資格を取得したり、といったケースです。
これらは、その資格が自分のビジネスを拡大させるため、または自身のスキルを向上させてビジネスのパフォーマンスを上げるために必要なものといえます。
次に、その資格取得にかかる費用が実際に支出されたことを証明する必要があります。領収書や明細書など、支出を証明する書類を保管しておくことが必須です。例えば、オンラインの講習会を受講した場合でも、その受講料の支払い証明を電子メールなどで保管しておく必要があります。
資格取得費として認められないものは?
一方、「資格取得費」として申請しても、経費と認められないケースもあります。例えば、個人の趣味のために料理の資格を取得したり、興味本位で異業種の資格を取得したりした場合、それらは経費としては認められません。
その資格を持っていても直接的な業務のクオリティー向上に寄与しないためです。また、業務に直結する資格であっても、資格取得にかかる費用の支払証明がない場合は経費として認められません。
例えば、受験料を現金で支払い、その領収書を紛失してしまったケースなどが該当します。さらに、その資格が、既存事業の活動として、既に実現されている場合も認められません。例えば、現在、プロのカメラマンとして活動している人が、初級レベルのカメラマンの資格を取得した場合などが該当します。
「資格取得費」を正しく理解し賢い学び直しを
「大人の学び直し」は、新たなスキル習得や自己啓発の重要なステップですが、そのための「資格取得費」は、一定の条件下でのみ経費として認められます。その資格が現在の業務に直結し、その取得にかかる費用の支払証明がある場合に限られるのです。
一方、趣味や個人的な学びのための資格取得費や、現在の自分のビジネスに役立つとは言えない資格の取得費は経費として認められません。このように、資格取得費の適用は明確なルールに基づいているため、その理解と正しい活用が、賢い学び直しのポイントです。
出典
国税庁 No.2588 職務に必要な技術などを習得する費用を支出したとき
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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