【18歳・19歳のマネートラブル】相談件数1万件のうち最多は「美容」と「マッチングアプリ」?
ファイナンシャルフィールド / 2023年7月19日 7時30分
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2022年4月1日に成年年齢が20歳から18歳に引き下げられてから、1年以上が経過しました。成年年齢が引き下げられたことにより、18歳・19歳のマネートラブルが懸念されています。「国民生活センター」には、具体的にどのような相談が寄せられているのでしょうか。 本記事では、成年年齢引き下げによる18歳・19歳のマネートラブルや対処法について紹介します。
相談件数1万件!しかし、実際はそれほど増加していない
2022年4月1日に、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。成年年齢の引き下げにより、18歳・19歳が保護者の同意を得ずに自分の意思で、さまざまな契約を結べるようになりました。
2022年度に「国民生活センター」に寄せられた、契約当事者が18歳または19歳の相談件数は9907件です。年間の相談件数は1万件に迫る勢いですが、実は、成年年齢引き下げ前と比較しても、相談件数はあまり変わっていません。2019年度の相談件数は1万449件、2020年度の相談件数は1万1387件、2021年度の相談件数は8536件と、ここ数年の相談件数は8000件~1万1000件台で推移しています。
しかし、「賃貸アパート」に関する相談(280件)などは、年齢引き下げに関わっているかもしれません。
相談件数のうち最多は「美容」と「お金」
「国民生活センター」の調査によると、「脱毛エステ」や医療サービスなど、「美」に関わる相談や、「内職・副業」などに関する相談が多く寄せられています。2022年度における相談の傾向を見ていくと、最も多かった相談内容は「脱毛エステ」で、2位以降は「商品一般」「出会い系サイト・アプリ」(いわゆる「マッチングアプリ」)「他の内職・副業」と続きます。
「脱毛エステ」に関する18歳・19歳の相談件数は、2021年度が203件でしたが、2022年度は1222件まで急増しています。増加率は約6倍で、成年年齢の引き下げがトラブル増加に影響した可能性も高いでしょう。またいわゆる「マッチングアプリ」や「内職」の相談についての多くは、SNSを介した事案が多くみられます。
「脱毛エステ」利用時の具体的なトラブル内容は、「体験で店舗へ行ったところ、しつこく勧誘されて契約してしまった」「解約の電話をしてもつながらず、解約ができない」などの事例を紹介しています。これらのトラブル例は20歳代で多く寄せられていましたが、成年年齢引き下げにより18歳・19歳の相談件数が急増したことが分かります。
マネートラブルに巻き込まれた際の対処法は?
18歳・19歳に限らずマネートラブルに巻き込まれないようにするためには、当事者の意識を変えることが重要です。契約する前に即決せず、よく考え、上手い話には乗らずにきっぱりと断る必要があります。
また、「クーリング・オフ」や「消費者契約法」などの知識を身につけることも重要です。「脱毛エステ」や商品一般に関する契約は、「クーリング・オフ」や「消費者契約法」により、契約を取り消せる可能性があります。
契約について正しい知識を身につけよう
成年年齢の引き下げから1年以上が経過しましたが、「国民生活センター」に寄せられた18歳・19歳の相談件数は大幅には増加していません。しかし、「脱毛エステ」などに関する相談が急増しています。
マネートラブルに巻き込まれないためには正しい知識が必要不可欠です。トラブルに巻き込まれないために、親子や友人同士で契約についての正しい知識を身につけてみてはいかがでしょうか。
出典
国民生活センター 18歳・19歳の消費者トラブルの状況-成年年齢引き下げから1年-
国民生活センター 18歳・19歳の消費者トラブルの状況-成年年齢引き下げから1年-(発表情報)
政府広報オンライン 18歳、19歳の皆さん、ご用心!成人になると増える、こんな消費者トラブル
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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